えっ、プリベンション、なにそれ?その11

こんにちは! 守谷市古谷歯科医院 古谷 容(いるる)です。

 

酔っ払って寝ちゃう前に大家さんからばい菌の話を聞きたい与太郎さん。うまくいくでしょうか。それにしても昼酒は・・・・(笑)。

 

 

「ちょっと待って下さいよ、大家さん。ちょっとペースが早くないですか?」

 

「えっ、そうですか?いつもとおんなじですけどね」

 

「それより、大家さん、源ちゃんが作った、インターネットとやらで調べたんでしたよね、ばい菌」

 

「そうそう、そうでした」

 

「その話を聞きたいんです。結局ばい菌だらけなんでしょ、あっしは?先生が言う通り・・・」

 

「そうらしいですね。私もビックリして信じられなかったんですが、調べるまではね」

 

「そのインターネットってやつですね」

 

「そうなんです。これはとても便利でね、チャカチャカってやるとなんでもすぐに答えが出るんです」

 

「へ〜、そんな便利なものがこの世にあるんですか。横丁の角にいる八卦占いの先生みたいなんですかね」

 

「あはは、そうかも知れませんね(笑)あの先生も元は赤穂のお武家様だったんですがね、あの一件でね・・・、ままっ与太郎さんもどうです、一杯」

 

「いやいやあっしは燗は苦手で、これでやってますんでご心配なく(やっぱ酒は冷でなきゃな)」

 

「そうでしたね、じゃあ私も手酌で・・・」

 

「そんで大家さん、その占いの結果はどうだったんです?」

 

「そうなんですよ与太郎さん、心して聞いてくださいよ」

 

「へい!」

 

「じゃあそうですね、どこのばい菌の話しをしましょうかね、与太郎さんが松の湯に来たきっかけ、体の表面ですね、つまり皮膚、知ってますか、皮膚?ゴシゴシやりたいんでしょ?」

 

「そそうですけど、それがなにか・・・」

 

「皮膚にはね、つまり与太郎さんの体の皮にはね、なんと1兆個のばい菌がいるんですって、1兆個ですよ」

 

「えっ、いっちょ〜こですかい?1兆個って何個なんです?大家さん、情けね〜んですがね、あっしは10までしか数えられないんすよ・・・ひ〜ふ〜み〜ってね(指は10本しかね〜し)」

 

「まま、10まで数えられれば充分ですよ、いいですか、1兆と云うのはね、10を12回かけた数字なんです」

 

「10と10を掛けると100ですかい?」

 

「凄いじゃないですか、そうやって12回繰り返すんだそうですよ。100に10を掛けると1000。そうやっていくとその内1兆になるんです」

 

「するって〜と大家さん、とてつもなくたくさんの山のようなばい菌があっしの皮に住んでるってことになるじゃね〜ですか、生きてるんですかい、気持ち悪っ!!大家さんこんな所で呑んでる場合じゃね〜ですよ、松の湯いきましょう!!」

 

「まあまあ、何を言ってるんですか、今さっき浴びてきたばっかりじゃないですか。いいですか、これはね誰でもおんなじなんですよ、誰もね、私も、あそこにいるおけいちゃんも、あっそうそう、なんでしたか、架純ちゃんでしたっけ、お気に入りの」

 

「えっ架純ちゃんがどうしたんです?ままま、まさか架純ちゃんも!?やっぱり?(先生とおんなじことを・・・)」

 

 

まだ濡れている手ぬぐいを片手に立ち上がりかけた与太郎さん。またまた架純ちゃんもばい菌だらけと聞いて、へなへなと座り込んでしまいましたよ(笑)。

 

それにしても皮膚常在菌が1兆個とは、恐ろしい数字ですね。人によって数や種類は違うといいますが、人間と共生しているようです。そして汗や皮脂を食べ、酸性のうんちやおしっこを出し、皮膚を弱酸性に保ち、結果しっとりとした潤いのある肌を作り維持しているということです。

 

以上、聞いた話です(笑)。この続きは次回。おあとがよろしいようで!

 

 

えっ、プリベンション、なにそれ?その10

 

こんにちは!守谷市古谷歯科医院 古谷 容(いるる)です。

 

松の湯で説教されてる与太郎さん、大家さんと一緒にやっと風呂から上がれましたよ。でも、肝心のばい菌の話はいったい・・・・。

 

「は〜〜〜〜、やっぱり風呂上がりの牛乳は格別ですね、大家さん」

 

ついさっきまでしゅんとしていた与太郎さん、牛乳で元気回復のようですね(笑)。

 

「どうです大家さん、これから“藪”にでも繰り出しませんか?(大家さんのおごりで)」

 

・・・とは、何とも反省のかけらも見られませんね、この人には。

 

渋る大家さんを強引に説得し、結局二人は“藪”へ。昼から一杯やろうって寸法でしょうか(笑)。

 

「ちわ〜」

 

「いらっしゃい、あらお二人揃って、いいですね」

 

「どこがいいんですか、おけいちゃん、こんな酔っぱらいと二人なんて(迷惑なんです、実際)」

 

「まあまあ、大家さんそんなこと言わないで、何にします?あっしはね、とりあえず冷でいいから酒持ってきて、安いのでいいんだよ、そういつものやつね。えっ、つまみ?え〜と、じゃあ焼き味噌で、大家さんはどうします、いっしょでいいですか?」

 

「私はイヤですよ冷なんて、“冷酒と親の小言は後から効いてくる”って云いますからね。私には熱いのお願いしますよ、つまみはね、じゃあ私は、塩辛お願いします」

 

 

“いい歳をして親の小言もないもんだぜ”とあきれ顔の与太郎さんを他所に、大家さんも決して嫌いな方ではないので、

 

「では少しだけ頂きましょう」なんて云いながらちびちび始めたのでした。

 

 

「ところで大家さん、ばい菌の話の続きなんですが・・・」

 

「ばい菌?ああそうでした、ばい菌の話でしたね。私も先生に“ばい菌だらけ”って言われてびっくりしたという話でしたね」

 

「そうです。それが何でか知りませんがね、あっしの酒癖の話になっちまって・・・」

 

「アハハハ、何ででしょうね。あっ、そうそうそうでした、“自分では気が付かないことってたくさんありますよ”という話しでした、そうでした」

 

「気が付かないで平気でいても実はってことありますよってことでした。余所様の目で見たらって話とか」

 

「そうでしたね。今日までそんなこと思ってもいなかったのに、先生から“ばい菌だらけ”って言われて、それから、汚いって思うようになり、いてもたってもたまらず松の湯に来たんでしたね?」

 

「そうっすけど・・・」

 

 

と、飲みながらの話ですので、また変な方向へ行くかもしれませんよ(笑)。

 

 

「私も先生にそう言われてびっくりしたってことは話しましたか?」

 

「つい今さっき言ったじゃないですか、大家さん大丈夫ですか?まっ一杯どうぞ」

 

「おっとっと。それで私も心配になってね、インターネットで調べたんです」

 

「インターネット?なんですそれ?」

 

「あら、あなた知らないんですか、インターネットですよ。ほら最近、讃岐から出てきて隣町に住んでいる、発明家の、え〜と、そうそう平賀、平賀なんていいましたかね、有名なお人ですよ。おけいちゃん知ってますか?」

 

「なんですか?」

 

「平賀って言う発明家、知ってる?」

 

「あ〜、源ちゃんね。源内先生でしょ?知ってますよ、知ってるなんてもんじゃないですよ」

 

「えっ?」

 

「うちのお客さんですから・・・源ちゃん」

 

 

とまあ、なかなか本題に入れないご両人です。

 

おあとがよろしいようで、この続きはまた(笑)。