こんにちは!守谷市古谷歯科医院、古谷 容(いるる)です。
診療室ではいつも大緊張の与太郎さんでしたが、今日はちょっと違うようですね。興味が湧いてきたのでしょうか、それとも先生にうまく乗せられているのでしょうか、さあどちらでしょう(笑)。
「いい質問だってことは分かりましたから早く先を教えてくださいよ、先生」
「分かりました。仲良く暮らしているのに何でむし歯や歯周病を作ってしまうのかということでしたね」
「そうです!」
「それを知るにはね、もう一度口の中を見る必要があります。例えば“唾液”です」
「“だえき”ですかい?なんですそれは」
「“つば”のことです」
「あ〜“よだれ”のことですかい?」
「そうとも言いますね」
「そのよだれがどうしたんです?」
「考えたこともないとは思いますけれど、一日にどのくらいよだれが出ると思いますか?」
「よだれが一日にですか・・・ぜんぜんわかんね〜です」
「ま、いいでしょう、一日におおよそ1.0〜1.5リットルものよだれが出るんです」
「そりゃ本当ですか?そんなに出るんですか。一升弱じゃないですかい(酒だったらいいのにな)。びっくりですね、でも、あっしなんかあれですよ、店先で蒲焼のにおいなんか嗅いだときなんか大変ですよ。そうそうそれに、かわいいおね〜ちゃんなんか見た日にゃあ、それこそど〜っと出てきますよ(たまんね〜ぜ、キャバクラ行きて〜)」
「何言ってるんですか、そんな話はどうでもいいんです。パブロフじゃないんですから(まったく・・・)」
「すいません・・・えっ、なんですそのパブなんとかってのは?」
「パブロフです。源内先生のインターネットで調べてください」
「・・・・(冷たいね、ど〜も)分かりました。それでそのよだれがどうしたんです?」
「そうそうそうでしたね、大量の唾液が流れるので、ばい菌も流されちゃうんです。そこで彼らも考えたんですね」
「ほ〜何を考えたんです?」
「与太郎さん、例えば川で流されそうになったときどうします?」
「そりゃあ必死でなにか探してしがみつきますよ、いくらなんだって、そうでしょ?流されちゃったらて〜へんですからね、それこそお陀仏ですから(お〜こわ)」
「正解!何かにしがみついて流されないようにするんですね、ばい菌もそうするんです。同じようにね」
「へ〜、て〜したもんですね、ばい菌も。そしたら何にしがみつくんです?」
「固いものです」
「口ん中で固いものといゃ〜、あれでしょ、歯ですかい?」
「そうですね、当たりです。それとね、補綴物、つまり治療に使った金属、セラミックそれに入れ歯の材料・・・そして・・・」
「ってことは先生、口ん中じゅうの固いものにばい菌がしがみついてるってことですかい?」
「正解!それをね、落合先生は“バイオフィルム”と言うんだと教えてくれたんです。つまりばい菌の塊ですね。生きるために彼らも必死なんです」
「ばい菌の塊?・・・バイオフィルム?・・・必死に生きている?・・・固いもの?・・・オイラの口で・・・」
あらあら、与太郎さん、また飛び出して行きそうですね(笑)。今度はどこへ行くのでしょう。さすがに松の湯じゃ口の中は洗ってはくれないでしょうに(笑)。
この続きは次回、おあとがよろしいようで!