えっ、プリベンション、なにそれ?その4

こんにちは! 守谷市 古谷歯科医院 古谷 容です。

 

何回も“むし歯は立派な病気!”と知らされた与太郎さん。頭の中はいわゆる大混乱ってところでしょうか(笑)。

 

 

「ところで与太郎さん、むし歯はどうしてできると思いますか?」

 

「どうしてって先生、そんなの当たり前じゃないですか」

 

「どんなふうに当たり前なんです?」

 

「そりゃ、あれですよ、め〜にも云いやしたが、婆さんから聞いた話じゃ、あれでしょ?」

 

「なにがあれなんです?」

 

「年行きゃぁ誰だって歯はぼろぼろになるって、あれですよ」

 

「そうでしたそうでした、そう言ってましたね」

 

「年取りゃあ、歯は抜けるし目は見えなくなるし、耳だって遠くなるってあれデスよ」

 

「じゃあ与太郎さんはまだそれを信じているんですね?それじゃあ諦めるしかないですね(笑)。これからどんどん年齢が上がっていくに従って、ますますひどい事になっていくんでしょう?与太郎さんはまだ若いので、幾つでしたっけ、えっ28ですか、まあ80過ぎくらいまで生きるとして、そうですね、あと50年位は苦しみ続けるわけですか。大変ですね。これから随分と長いこと苦しむんですね(笑)」

 

「・・・・よしてくださいよ、先生も意地悪ですね(医療人の風上にもおけね〜ぜ)」

 

「そうなってからでもいいし、そうならないように今のうちに予め手を打つこともできますけど、どうします?」

 

「どうしますって、そうならないようになりたいから、ここに居るんじゃないですか」

 

「あっそうでしたね、すみませんでした。じゃあ話をもどしましょうか」

 

「早く先へ行きましょうよ、じゃぁむし歯は何でできるんです?」

 

「知りたいですか?」

 

「知りたいっす。お願いします!!」

 

 

解説

ここで質問です。

 

「先生はどうしてむし歯の成り立ちや原因、つまりどうしてできるのかに固執するのでしょう?」

 

答えは「彼を知り己を知れば百戦殆うからず」と云う孫子の教えです。

 

むし歯の“原因と機序”、つまり何が原因でどのようにしてできるのかを知れば、治療に役立つし、治療を受けた歯が良い状態で長持ちするし、何より“予防”ができ新しい虫歯ができない、と云う良いことずくめになるからです。つまり与太郎さんがこれから受けようとしている、プリベンション・プログラムが彼のこれからのにとってどれだけ大切で、おそらく彼の人生を大きく変えるくらいのインパクトを持っているものと信じています。そして与太郎さんが学んだことは、目には見えない無形の“財産”となり、”一生の宝”となることでしょう。

 

本日はこの辺で、おあとがよろしいようで(笑)。

えっ、プリベンション、なにそれ?その3

 

こんにちは! 守谷市 古谷歯科医院古谷 容です。

新年明けまして、おめでとうございます!と云っても、もう少しで2月になっちゃいますが・・・。みなさんお変わりなくお過ごしのこととお慶び申し上げます。

というわけで、本年も当ブログと古谷歯科医院をよろしくお願い致します!!

 

さあなにやら、“むし歯は立派な病気”と言われた与太郎さん。むし歯を病気とは思っていなかった彼、頭の中どんな塩梅になっているんでしょう(笑)。

 

 

「えっ、あれですか。えっ?ひょっとしたらむし歯ですかい、先生。でもむし歯は病気なんですか??(止めてくださいよ、冗談でしょ?)」

 

「何言ってるんですか、与太郎さん、むし歯は立派な病気なんですよ!!」

 

「・・・・」

 

「知らなかったんですね?」

 

「でもお言葉ですが先生、むし歯で死んだ人いるんですかい?」

 

「そんなこと言ったら与太郎さん、口内炎で人は死にますか?」

 

「・・・聞いたことありませんね。痛くておまんまが上手くいただけないなんて云うことくらいですかね」

 

「でしょう?そうなんですよ、何も死なないから病気じゃないなんて、ちょっとおかしな話ですよね」

 

「確かにそうっすね、風邪も病気だけれどそうそう死にやしませんからね」

 

「でも立派な病気でしょ?」

 

「じゃあ先生、むし歯は本当に立派な病気なんですね?」

 

「そのようですね(笑)」

 

「するって〜と、あっしの口は病気だらけってことじゃないですか、先生?」

 

「そういうことになりますね(くどいねこの人は何回も・・・)」

 

「・・・・・・」

 

「おまけに歯ぐきからも出血がありましたのでこちらも病気ですよ、立派なね」

 

「立派な歯周病ですかい?・・・」

 

と、先生の話にぐうの音も出ない与太郎さんでした。

 

「ところで先生」

 

「なんです?」

 

「実は大家さんのことなんですが、この間飲んだ時にね、“私の歯も昔はたいそう悪かったんですよ”なんてこと言ってましたけれど、本当なんですかい?」

 

「患者さんのことを詳しくは話せませんが、与太郎さんだったらいいでしょう。そうですね、あなたほどではないですけれど、悪かったですよ、確かに」

 

「でででも今はピカピカですよね?あっしも大家さんみて〜にきれいになれますよね?」

 

「なれますよ、安心していて下さい、与太郎さん。でもね・・・」

 

「へい」

 

「これからやろうとしているこの・・・」

 

「プリベンション・プログラムがで〜じだってことですね?」

 

「・・・・・・」

 

 

解説

そうなんです。むし歯は立派な病気なんですね。二回も続けて“むし歯は病気!”って繰り返しました。それほど大切なことと私は思っています。

 

なぜでしょう?

 

それは“むし歯は生活習慣病”と言われているからなのです。

 

そうですね、“生活習慣病”といえば、皆さんよくご存知の糖尿病や高血圧などが直ぐ頭に浮かぶと思います。いかがですか?

 

そして最近、この中にむし歯や歯周病が含まれるようになったのです。ご存知でしたか?

 

しかし“生活習慣病”も一昔前は、“成人病”などと言われていたのです。これは覚えていらっしゃる方も多いのではないでしょうか。でも成人病だとむし歯は含まれませんね。何故かと言うとむし歯は子供や若い方もかかるからですね。当たり前ですね。

 

でも、“生活習慣病”の中に入れてもらえたお陰で、とても良いことがありました。

 

なんでしょうか?それは・・・、

 

とまあ、ここまで書いたところで、またまた長くなってしまい、お叱りを受けることになりますので、今日はこのへんにしましょう。

では、おあとがよろしいようで(笑)。

 

えっ、プリベンション、なにそれ?その2

こんにちは!守谷市 古谷歯科医院 古谷 容です。

 

二日酔いのフラフラ頭を押して、やっとの思いで先生の所へたどり着いた与太郎さん。まずはプリベンション・プログラムで怖くはないと知りちょっと安心したようですね。さあ、これから実際に始まるようですよ、どんなことになるのでしょう、楽しみですね(笑)。

 

 

「じゃあ始めますか」

 

「よろしくお願いします。これから始まるのは“国家百年の計”みて〜なことなんでしょ?先生」

 

「“国家百年の計”とは言い得て妙ですね。まったくその通りですよ、与太郎さん。これも大家さんの受け売りですか?」

 

「違いますよ、今朝の新聞で見たんですよ。何でも近々“ご維新”ってものがあるっていうじゃないですか。それがね、先生、この国のこの先百年先のことまで関わる大問題だからしっかりと考えてやらなくてはならね〜って、社説に書いてあったんですよ」

 

「そうですね、それこそ異人たちにこの国が占領されてしまったら、それはそれは大変なことになりますからね」

 

「そうなんですよ、こちとらかか〜と気楽に暮らせなくなったら大変なことになっちゃいやすからね(大家さんはもう年だからどうでもいいけど・・・)」

 

 

とまあ、いつの時代の話なんだか・・・、それにしても、大恩人の大家さんに対してずいぶんとひどいことを思っている与太郎さんですね(笑)。

 

 

「そうですよ、これは与太郎さんの将来にとってまさに“国家百年の計”みたいなことなんですね、それほど大切なことなんですよ」

 

「よ〜く分かりました。心して頑張りますのでよろしくお願いします!!」

 

 

・・・とまぁ〜いつになく真剣な与太郎さんです。しかし、自分のこととなるとどなたでも目の色が変わるものですが・・・

 

 

「でははじめに、質問です。どなたにでもしている質問ですよ」

 

「へい・・・」

 

「与太郎さんはお口の中の“病気”ってどんなものがあるか知ってますか?」

 

「えっ、口の中の病気ですか?え〜と、口内炎、歯槽膿漏、歯周病?あとなんですかね、他に何かありましたっけ・・・へんと〜せん?・・・」

 

「ははは~、やっぱりそうですか」

 

「何がやっぱりなんですか、先生。あっしはシロートなんですからね、そんなこと知らなくても当たり前じゃないですか、ったく(いきなり質問なんて・・・)」

 

「いやいやごめんなさい。やっぱりというのはね・・・」

 

 

と、なにやら意味深な先生ですね。

 

 

「与太郎さんが今とっても苦しんでいる“あれ”ですよ、あれ、あれです」

 

「えっ、あっしが苦しめられている“あれ”ですか?」

 

「・・・・・」

 

「まさか、むし歯ですかい?(そんなことね〜でしょ?)」

 

「ピンポ〜ン(笑)」

 

「えっ、先生、むし歯って、びょ〜きなんですか??(マジ?)」

 

「病気ですよ、病気です。立派な病気ですよ」

 

「・・・・・(知らなかったぜ・・・)ってことは先生、あっしの口の中は病気だらけってことですかい?」

 

「ピンポ〜ン(笑)」

 

「先生、からかっちゃいけませんよ、からかっちゃ〜(汗)」

 

 

そうなんです、むし歯は立派な病気なんです。みなさんご存知でしたか?私がどうしてこんな質問をするのかといいますと、この質問、つまり「むし歯は病気」と答えられない方が6〜7割はいらっしゃるからなんです。

 

いかがですか?あなたは「むし歯は病気!!」って言えるでしょうか(笑)。

 

 

では今回はこのへんで。おあとがよろしいようで(笑)。

えっ、プリベンション、なにそれ??

こんにちは!守谷市 古谷歯科医院、古谷 容です。

 

今日は待ちに待った(?)診療開始の日です。果たして与太郎さんはどんな心持ちなのでしょうか。興味ありますね。でもなにやら朝から揉めているようですよ、大丈夫かな与太郎さん、乞うご期待です(笑)。

 

 

「なんだいお前さん、ったくあれほど“今夜はやめときな”って言ったのに、こんなになるまで飲んじゃって、しようがないね〜、ホントいやんなっちゃうよ、まったく、いつもいつもこんな調子で大丈夫かねこの人は、歯の治療なんてできるのかしらね」

 

「うるせ〜な〜、静かにしてくれよ朝から、頭痛て〜んだよ」

 

「何言ってんだろうねこの人は、本当に情けないよ、昔はこんなんじゃなかったのにね、どうなっちゃったんだろうね〜、まったく」

 

「うるせ〜って言ってんだろ(イテッ)」

 

と取り付くシマもない与太郎さんです。大家さんのありがたいお話の後しばらくはおとなしくしていたのですが、日が経つにつれ、やっぱり不安がよぎるようになってきたのです。まったく仕様が無い与太郎さんですね(笑)。

 

「そんなこと言ったってあんた、忘れちゃったの、今日は先生ンとこ行くんでしょ?夕べそう言ってたじゃないですか。朝一だって云うから起こしてんのに・・・」

 

「朝一じゃね〜よ、昼一だよ」

 

 

ここんところはきちんと計算しているようですね(笑)。

 

 

「これから松の湯行ってひとっ風呂浴びてゆっくりして、それから行くんだよ」

 

「また怖くなってんじゃないのかい、お前さん」

 

 

と皮肉たっぷりの目で見られて、ますます機嫌が悪くなり、そそくさと出かけていくのでした。

 

 

「お前さんお足おあし、それに手ぬぐい!!」

 

 

なにからなにまで一人じゃできない与太郎さんでした(笑)。

 

 

「ちわ〜・・・」

 

「あっ与太郎さん、こんにちは!」

 

「・・・・」

 

「どうしたんですか与太郎さん。顔色が良くないですよ、また二日酔いですか」

 

「・・・・(図星だぜ)」

 

「大丈夫ですよ、今日は怖くないですよ(にこっ)」

 

「ホントですか、でもなんでです?」

 

「今日はプリベンションの一回目ですから」

 

「プリ??あっ、プリプリですかい?そーですね、プリプリといや〜“ダイヤモンド”もいいけどアッシはやっぱり“M”かな?でも“パパ”もいいっすよね、グッとくるし・・・(娘いないけど)」

 

「なに言ってんですか与太郎さん、違いますよ、プリンセスプリンセスのことじゃなくて、プリベンションですよプリベンション!プリベンション・プログラムのことです」

 

「じゃあなんです、そのプリベンションなにやらってのは?」

 

「予防のことです。与太郎さんのこれからの人生にとって今日がいちばん大事な日だって、先生そう言ってましたよ」

 

「歯磨きのことですかい?それならあっしはちゃんとやってますよ、毎日。それにしても人生って、ちょっと大げさじゃないっすか?」

 

「そうですよね、私もはじめはそう思ってましたけど、どうもそうじゃないみたいですよ、あっ、時間ですね、じゃあ先生の話聞いてみて下さいね、きっと面白いですよ」

 

 

プリベンションのことをプリプリと聞き違えちゃった与太郎さん、先生からどんな話を聞くのでしょう?楽しみですね。

 

 

「こんにちは!与太郎さん。また二日酔いなんですって?」

 

「または無いですよ、先生、または・・・」

 

「あははは、ごめんなさいごめんなさい。ところで与太郎さん、受付で何を話してたんですか?」

 

「いえね、なにやら今日はプリベだかなんだかで、先生からありがたいお話が聞けるって言ってました。なんでもあっしのこれからの人生にとってとっても大事なことだって、ホントですかい(一儲けの話だったらいいんだけど)」

 

「ほ〜、彼女も大したことを云うようになりましたね、立派りっぱ」

 

「感心してないで早く始めましょうよ、先生」

 

「おっと、そうでしたそうでした、じゃあ始めましょうか」

 

 

こんな感じで与太郎さんの診療が始まるようです。どうもいきなり虫歯の治療はしないようで不思議な感じですが、何か理由があるみたいですね。

 

では今日はこの辺で、おあとがよろしいようで(笑)。

いよいよですね、与太郎さん

 

こんにちは!茨城県守谷市古谷歯科医院、古谷 容です。

 

ご存知与太郎さんはデンタルドックの三回目を受け、将来の青写真を知ってしまいました。

 

とりあえず大家さんにご報告ということで、なにやらまた一杯やっているようです、本当にしょうがないですね(笑)。でもなにやらお悩みのようですよ。どうしたんでしょう。今日も長くなりそうですよ(笑)。

 

 

「まったくなんです与太郎さん、昼間っからこんな所に呼び出して」

 

「いえね大家さん、今日は祝杯でもあげようと思いまして」

 

「えっ、祝杯?何にです?」

 

 

そこへ中居さんがアツアツの二合徳利を二本持ってきました。与太郎さんは大家さんに、そして自分の猪口に注ぐと、

 

 

「アチチ、熱燗はこうじゃなきゃね、火傷しそうだぜ、じゃあ大家さん一つどうぞ、それでは乾杯ということで」

 

「与太郎さん、なにに祝杯を上げるんです?(アチチ、本当に熱いねこの燗は)」

 

「ほかでもね〜んですが、ほらあのデンタルドックってやつですよ、大家さんが教えてくれた」

 

「ほ〜、そのデンタルドックがどうしたんです?(私はちょっとぬるいのが好きなんですがね)」

 

「受けてきたんですよ、ほんで、今日がその三回目」

 

「いやぁ〜与太郎さん大したもんでしたね、三回目ですか今日が、そうでしたか、じゃぁ祝杯だ、それは良かった良かった、それにしても良く思い切りましたね、それでどうでした、結果は?先生はなんて言ってました?大丈夫って言ってました?それとも・・・」

 

「何ですかそれとも・・・って、そんなこと言ってませんでしたよ、まったく、人をおもちゃにしないでくださいよ」

 

「悪かった悪かった、別に悪気があるわけじゃないんですよ」

 

「じゃあなんです?」

 

「いや、先生なんて言ってたかなってね、それだけですよ(笑)」

 

「酒の肴はそのきびなごの唐揚げだけにしてくださいよ、まったく」

 

「はいはい、ではいただきますよ、与太郎さんもどうです熱い内に」

 

 

何とも話が本題に入らない二人です。しばらく熱いのをやりながら季節の香のものや焼いたホッケなんかをつっつきながらチビリチビリと重ねていくのでした。

 

 

「左官の熊さんが嫁をもらうのもらわないのって話で町内持ちきりですが、大家さんご存知ですか?」

 

「何いってんですか、知ってますよ、その娘さんを引き合わせたのは、この私なんですから」

 

「えっ、そうだったんですか、そりゃ、失礼しました、知りませんでした。それで結局はどんな塩梅なんです?」

 

「どんな塩梅もこんな塩梅もないんですよ。熊さんたらあ〜でもないこ〜でもないって、いつまでたっても決まらないんですよ。私も先方に早く返事をしたいんで催促はしているんですがね、困ったもんです」

 

「そうだったんですかい、それで皆やきもきして盛り上がってんですね。でも独り身が長いとね、分かっちゃいるんでしょうがどうも腰がね、お袋も抱えてるし(気持ちは分かるぜ)」

 

「と云うか与太郎さん、今日はそんな話ししに来たんじゃないんでしょ?」

 

「あっ、そうでした、ついつい話が余計な方へ行っちまって・・・そうそうデンタルドックの話でしたね、あっしとしたことが」

 

「頼みますよ、私だって暇じゃないんですから」

 

 

と云いながら中居さんに向かって“パンパン”と手をたたく大家さんでした。

 

 

「いえね大家さん、先生はね、大丈夫だって言ってくれてるんですよ」

 

「それは良かったじゃないですか、大丈夫ですよ、先生がそう言ってくださってるんでしたら」

 

「そうなんですがね・・・」

 

「どうしたんです?何か心配なことでもあるんですか?」

 

「いや、心配ってほどじゃないんですが・・・」

 

「じゃぁなんです?」

 

「あまりに口中の歯がやられてるんでね、治療が終わるのに長いことかかるんですって。それに・・・」

 

「それになんです?」

 

「それにね、お足が払いきれるかってね・・・先生んところは何でも“自由診療”とかで、保険が効かないっていうんでしょう?」

 

「あら与太郎さん、いま更何いってんです?そんな事は、はなから分かってることでしょ?分かってて診てもらったんじゃないですか。はじめにそう言ったじゃないですか、保険診療じゃないけどいいですか、って。あんたの口は他の普通の歯医者の先生じゃ手におえないんですからって、そう言いましたよ、憶えてないんですか?先のこと考えたら絶対にお得だって、私を見てくださいよ」

 

「えっ?」

 

「私もね若い時分はあなたほどじゃないけどね、ずいぶんと遊んでたもんですよ、それでねお決まりのように歯も悪くてね、えらく苦労したんです」

 

「へ〜知りませんでしたよ、そんなこと」

 

「そうですか」

 

「それでどうしたんです?」

 

「それでね、縁があったんでしょうね、先生に出会ってね、それこそデンタルドックですよデンタルドック。それから口中治療して、そうですね、終わってからもう20年は経ってますよ。メンテナンスにはおじゃましてますけれどね」

 

「そうだったんですか・・・20年ですか、20年なんともないんですか?」

 

「なんともないですよ、いいですか与太郎さん、人の口はね、健康を取り戻してね、そしてそれを維持して行くためにね、きちんとした治療とその後の管理を受けるだけの価値があるんです。つまり質の高いCureと心のこもったCareね(受け売りだけどちょっと難しいかな?)。分かりますか?だってそうでしょ?与太郎さん言ってたじゃないですか。歯の具合が悪いんでおまんまが上手く食えないって、歯が沁みたり痛かったりで仕事にも障りが出て親方に怒られるって、かみさんにもうるさいって言われるって、与太郎さんそう言ってたじゃないですか。よ〜く考えてみてくださいよ、もしね、今回先生に治療してもらってあなたの歯がね、快調になってスッキリしてね、おまんまがなんてことなくいただけるようになって、仕事もガンガンこなせて、親方に褒められてね、仕事をどんどん回してくれて、お給金も増えるってことになるんじゃないですか、だってあなた、腕はピカイチなんですから、親方この間そう言ってましたよ、もったいね〜んだって」

 

「・・・・」

 

「なにかお言いなさいな」

 

「確かにそうですね、そうか、歯が良くなって、歯のことなんかに煩わせられることがなくなって、体調も良くなり、仕事ががんがんできるようになるってことですね、大家さん?そうすれば昔みたいに稼げるって寸法ですね?」

 

「そうですよ、それにそれだけじゃないですよ、おまけもありますよ、おまけが(笑)」

 

「おまけですか?」

 

「そうですよ、何よりみねちゃんが喜びますよ」

 

「女房がですか?なんでかか〜が喜ぶんです?」

 

「そりゃあそうですよ、考えてもみなさいな、いいですか、ちょっと前まではね、与太郎っていやぁ、この界隈じゃ一番の腕効きですよ。その腕利きがね、その腕でバリバリ働いてね、しっかりとお給金を稼いできたのに、どうですか、今となっては、歯がどうのこうのと言ってばかりで、せっかく作ったおまんまも食べてもらえなくてね、酒ばっかり飲んでグダグダ言って、仕事も今は昔ってことじゃぁ、みねちゃんも機嫌が悪くなって当然じゃないですか、与太郎さん!どうなんです?そろそろ子どもだって欲しいと思ってるんじゃないですか、みねちゃんは、違いますか?(まったく何も分かってないんだから・・・)」

 

「・・・・・」

 

 

大家さんのありがたいお説教にぐうの音も出ない与太郎さんでしたが、“それもそうだな、確かに大家さんの云う通りだな、さすが大家さんだぜ”って思い始めたようです。こんなオレのためにこんなに一所懸命話してくれて、心配してくれて、女房のことまでね。ありがたいことだな。“オレは幸せ者だ”と少ししんみりとしてきた与太郎さんでした。そして、

 

 

「その通りです、大家さん、弱気なこと言って申し訳ありませんでした。本当に背中を押してくれてありがとうございます」

 

と言おうとして顔を上げ、大家さんの顔を見た与太郎さんは、口をあんぐり開けてしまいました。なんと大家さんは猪口を片手に寝ているではありませんか。

 

“昼間っから少し飲みすぎたのかな?今日はオレが払うか、まっ、それもいいか、たまにはな、いつもごちになってるしな。それに今日はありがたい話しも聞けたし・・・籠でも呼んでやるか・・・それにしても大家さんも口中治療してたとはな・・・”

 

パンパン

 

「おねえさん、勘定たのむよ、それと籠もな、急いでくんな、たのむよ!」

 

 

“今日はまだ早いし明るいけど、家に帰〜るか。大家さんの話ももっともだし、それにあの真剣さにちょっとじ〜んと来ちゃったしな。ありがたいことだな、本当に。帰〜って女房に今日の事を話してみるか「歯を治してまた昔みて〜にガンガン仕事もするし、おめ〜の作ってくれたうまい飯も食えるようになる」ってな、言ってみようかな、喜ぶかな?それに子どもの話もな・・・”

 

 

ってな感じで与太郎さんは、大家さんの後押しもあり、お口の健康を手に入れるための第一歩を踏み出し、いよいよ治療に入るようです。酔った勢いではないことを祈っていますが(笑)。

 

では、本日はこの辺で失礼致します。今回も長くなりまして、恐縮しています。ここまで読んで頂けた方、本当に有難うございます。よっぽど暇で、奇特な人もいたものですね、あっ失礼いたしました(笑)。

 

おあとがよろしいようで!

 

 

 

 

今回は久しぶりに”トゥレット症候群”についてです。

こんにちは! 守谷市古谷歯科医院 古谷 容(いるる)です。

 

今回は、久しぶりにトゥレット症候群の話です。

 

昨年(平成16年)の5月に大阪で開かれた、第一回トゥレット症候群治療推進学会に参加して以来、仕事に対する考えが少し変わってきた気がします。もちろん良い方へですが(笑)。

 

 

不勉強の極みですが、我々の仕事はどうしても近視眼的になりがちです。専門性を強く持っている者は特にそうなります。逆に言えば、そうならなければ専門性を深く追求することが出来ないからです。

 

勢い“他の分野のことは分からない“ということになります。

 

脳外科の専門医は花粉症の治療はしませんね。その逆にアレルギー専門医は脳腫瘍のオペはしないのです。どちらがどうという事ではなく、専門性が違うからです。

 

私は“補綴(ほてつ)”と云う分野の専門医です。

 

ですので、噛み合わせを整え、冠(クラウン)、架橋義歯(ブリッジ)そして義歯(入れ歯)などを用いての“咬合再構成”を主に治療の対象としています。

 

ですから“それ以外は分からない”のです。

 

困ったものです(笑)。

 

 

前振りが長くなりました。

 

こんな私の目の前に、突然トゥレット症候群で日々苦しんでおられる患者さんとそのご家族が現れるようになったのです。

 

学会に参加してまだ一年も経っていないのにです。しかもいくら補綴が専門でスプリント治療は毎日のように行っているとは云え、トゥレットに関しては、極めて“専門外”(汗)。

 

まして患者さんは、いわゆる“藁をも掴む”心境でおいでになっています。

 

「困った!これはマズイことになったぞ!」

 

正直な気持ちです。私に治療できるのだろうか?役に立てるのだろうか?でも目の前に困っている患者さんが・・・。

 

 

患者さんを始めご家族は、

“今日の症状、今日の生活”それにもまして“今の症状、今の生活”を

「なんとかして欲しいんです、少しでもいいんです。チックが減れば本当に助かります。薬はたくさん飲んでいます。飲ませたくないんです、本当は・・・」と訴えます。正直なお気持ちでしょう。

 

「え〜い、60の手習いだ、なんとかなるだろう。ダメ元でやってみよう!」

 

失礼な話です、極めて失礼な話です。でも、実際こんな気持です。

 

“義を見て為さざれば、勇なきなり”でしたっけ(笑)。

 

それでも幸いなことに、まだ数名の患者さんですが、スプリント治療で確かにチック(運動チックや音声チック)が減るのです。

 

不思議です(無責任ですが・・・)。

 

私がそう思っても仕方ないのです。なぜならトゥレット症候群へのスプリント治療に関する研究、まして教科書など無いからです(言い訳ですね)。

 

ですから私たち“トゥレット・フロンティア・ジャパン”のメンバーは手探りの状態ですが、結果を出そうと、少しでも患者さんの苦痛を和らげられればと勉強しているのです。

 

今のところこんな感じです。いかがでしょうか。少しはお役に立てているようです。

 

頼りない“藁”ですが(笑)。

 

 

というわけで、仕事に対する見方・考え方が少し広がったような、そんな感じがしている、今日この頃です。

 

 

最後に、ある12歳の患者さんからこんな言葉を教わりました。

「挑戦すれば失敗もある、でも挑戦しなければ成功もない」い」

 

では、おあとがよろしいようで!

えっ、ホント?!

えっ、ホント?!

 

「ててて、て〜変だ〜!!」

 

「おやおやどうしたんです与太郎さん、そんなに慌てて、何がそんなに大変なんです?」

 

「何がて〜変って・・・は〜は〜ぜ〜ぜ〜(汗)」

 

「まあまあそんなところに突っ立ってないでこっちへ来て座んなさいな。肩で息しちゃって。婆さんや与太郎さんにお水を一杯持ってきておくれ」

 

「はいはい、与太郎さんど〜ぞ」

 

「は〜〜、一心地着きました、おかみさんありがとうございました」

 

「落ち着きましたか?」

 

「へい」

 

「ところで何があったんです?」

 

「それがですね、大家さん、これが驚かずにいられますかってんですよ」

 

「だからどうしたんです?いじれったいねまったく、この人は!」

 

「そそそ、そんな怒らないでくださいよ、大家さん、いえね、こういうことなんですよ」

 

「だからなんなんです?」

 

「じつは、先生がね」

 

「えっ、先生って、歯医者の先生かい?横丁の・・・あ〜たがお世話になっている?」

 

「そうです、へい」

 

「その歯医者の先生がどうしたって云うんです」

 

「なんでもですね、先生がなにやら“本”を書いてるってんですよ」

 

「えっ、本を??あの先生が?冗談でしょ?いやそれは何かの間違いだ!あの横着で面倒くさがりの先生が“本”を書くなんて、そんなことするわけがない(キッパリ)」

 

「いや間違いじゃあないんですよ大家さん(ったく疑り深いんだから)」

 

「あらそれホントみたいですよ、お爺さん」

 

「なんだい婆さん、なんでそんなこと、あ〜たが知っているんです?」

 

「いえね、この間メンテナンスでお世話になった時にね、なにやらそんな話を聞いたような気がするんですよ」

 

「ほ〜それじゃあ、本当かも知れませんね(ある意味納得)」

 

「本当かも知れませんねじゃあないですよ、大家さん」

 

「なんです?」

 

「だってそんな悲しいじゃあないですか、あっしのこと全く信用してないってことですかい?」

 

「いやいやそんなことありませんよ。ははは!」

 

「ははは!じゃないですよ、まったく!」

 

「悪かった悪かった、まあ、そんな怒りなさんな」

 

「・・・・・」

 

「ところで先生が書いてるというのはどんな本なんです?」

 

「詳しいことはあっしにはよく分からね〜んですがね、なんでも、今まで先生が一所懸命にね、いろんな偉い先生たちから教わってきたことを、あっしらみて〜なもんにもよく分かるように、噛み砕いてよ〜く分かるように書きたいってことみたいなんですよ、聞くところによると」

 

「ほ〜、じゃあなにかい?先生が習ってきた難しい学問の話をお前さんみたいなお脳がチョット足りないよ〜なお人にも分かるようにってことですか?」

 

「お脳が足りないってどういうことですか大家さん!事によっちゃあいくら大家さんでも勘弁できね〜ってことになりますよ!」

 

「あっ、すまんすまん、チョット口が滑ってしまいました、勘弁してください、謝ります、この通りだ」

 

「ったく、折角、いの一番にと思って大家さんとこに駆けつけたのに(怒)」

 

「すいませんね、与太郎さん、この人は昔っからこんな調子でね、あたしだから別れないでいてあげてるってこと、分かってないんですから」

 

「おいおい婆さん、何てことを言い出すんですかねこの人は、そんなこと言ってると事によっちゃ・・・」

 

「事によっちゃぁ何ですか、お爺さん」

 

「まあまあご両人、今日のところはこのあっしに免じて仲直りしてくださいな(いい年して恥ずかしかないのかね、勘弁してほしいぜ、ったく)」

 

 

 

とまあ、なにやら雲行きが怪しくなってきた大家さんちの縁側でした(笑)。

 

 

“自分の歯で生涯を暮らす“などと云うことは、多くの人が「とてもそんなことはできなさそう」と思っていらっしゃいます。しかし、実はそう難しいことではないこと、どんなにむし歯や歯周病がひどくてもなんとかなること、まして歯が全部なくなっていても大丈夫なこと等々・・・伝えたい。

 

お口のことで悩んだり困っていたりしている方々、そして「どこへ行ってどんな先生の治療を受けても治らないんです。もう半年以上も根の治療してるんです」あるいは「インプラントがいいって勧められるままやったのはいいんですけど、どんどん噛めなくなるんです」等と心底困っているいわゆる“歯医者難民”と云われている方々にも、是非安心してもらいたい。「大丈夫だよ」と伝えたい。

 

自分の口の将来に対するいわれのない“不安”を抱えていらっしゃる多くの方々にも「全然大丈夫だよ、こんな方法があるよ」と伝えたい。

 

「えっ、ホント?」なんて思っているあなたにも「本当だよ」と伝えましょう。

 

 

まっ、どんな内容になるのかについては、“乞うご期待”と云うことで。

 

しかしホントにできるのかな〜〜?大家さんの言う通りにならないように頑張りま〜す(笑)。期待しないで待ってって下さいね。

 

そろそろ、おあとがよろしいようで(笑)。

いよいよ今日です、果たして与太郎さんの運命やいかに(笑)

こんにちは!守谷市古谷歯科医院 古谷 容です。皆さんご機嫌はいかがですか。

大寒も過ぎ最近寒さも一段と厳しくなってきました。朝方には霜も降り厚手のジャケットが離せなくなりましたね。風邪などひかないよう暖かくしてお過ごし下さい。

 

 

とかなんとか云っている内に、いよいよ今回はデンタルドックの三回目です。「どんなふうにすれば先が見えてくるのか、歯のことで悩まなく生活できるのか」を聞けるのかと思うと、期待半分・不安半分の与太郎さんでした。

 

 

「こんにちは、与太郎さん」

 

「先生、どうもお世話になります」

 

「どうしたんですか、なんだか元気がないですね」

 

「そりゃそうですよ先生、だって、どんなこと言われるんだか、心配で心配でおちおち・・・」

 

「寝られなかったんですか?」

 

「そそそ、そんなことないっすよ、ったく先生も意地悪なんだから」

 

「ごめんなさい、だってあんまり緊張してるんで(笑)」

 

「・・・」

 

「大丈夫ですって言ったじゃないですか、このあいだ」

 

「そうですけど、ちゃんと聞くまでは・・・」

 

「そうですよね、皆さんそうです、心配ですよね、でもくどいですが、大丈夫ですよ(キッパリ)」

 

「ホントですか?本当に大丈夫なんですか?」

 

「疑り深いですね与太郎さんは。じゃあこれを見ながらお話しますね」

 

 

と云いながら先生は、“検査結果報告書”なる冊子を出しました。そこには与太郎さんのお口の様子が丁寧に書かれていて、ひと目ですべて分かるようになっていました。

 

 

「先生、今までこんなもの見たことがありませんよ(驚)」

 

「そうですか、でも与太郎さんに理解してもらうためには必要なんですよ。何と云っても与太郎さんに現状を分かってもらうことが治療の第一歩なんですから」

 

「へ〜、ありがたいこってすネ(ちょっと安心かも)」

 

 

ページをめくると、最初にお口の様子の全体像、むし歯について、歯ぐきについてそして最後に噛み合わせについて平易に書かれてありました。

 

 

最後まで話を聞いた与太郎さんは、

 

「先生、よ〜く分かりました。あっしの口の酷さがよ〜く分かりましたよ。じゃあ先生、これからあっしはどうすればいいんですかい?」

 

「ああまあそう慌てないで下さい。これからのことについては今からお話しますからね」

 

 

先生は、与太郎さんのお口の写真を大きく印刷した紙になにやら色々書き始めました。

 

 

「先生それは何です?」

 

「一本一本の歯に、どういう治療をするのかについて書いてるんです。チョット待ってって下さいね」

 

「へぃ」

 

と、私傷な与太郎さんです。

 

「じゃあこの歯から始めますね。この歯はね、なんとかなりそうですよ。先ず、ここに詰めてある古い詰め物を外します。おそらく中にはすっ〜ごい虫歯がありますよ。歯の写真やレントゲンにも写ってましたでしょう?」

 

「へぇ、確かにそうでした・・・けど、外した後はどうするんです?外しっぱなしじゃないですよね?」」

 

「当たり前じゃないですか。外したら中が良〜く見えるでしょ?そしたらね、ラバーダムをして顕微鏡を見ながらむし歯をね、徹底的に取るんです」

 

「ラバーダム?顕微鏡?なんですそれは?」

 

「詳しい話は、治療が始まったらお話ししますね。今日のところは時間の関係で・・・」

 

「分かりましたよ。それでその後はどうなるんですか?」

 

「むし歯を綺麗サッパリ取り終わったら、消毒をしてきれいな薬を詰めて終わりです。で、この歯は終りですよ」

 

「へ〜、この歯は一回で終わりですか、嬉しいっす」

 

「良かったですね。でもね、隣のこの歯はちょっと厄介ですよ・・・」

 

 

と、先生は一本一本の歯について詳しく治療法を解説していきました。そして歯ぐきや噛み合わせについても話してくれました。

そうこうしている内に、与太郎さんの表情が変わってきました。

不安でいっぱいだった気持ちが少しずつほぐれ、先が見えてきたというか安心してきたというか、そんな風な明るい表情になって行ったのです。

 

治療費の見積もりを手にした彼は、

「予想よりチョット高めだけど、先生、一所懸命働いてそんでもって通いますから、あっしの口よろしくお願いします!なにしろ一生の話ですからね!」

 

と、晴れやかな笑顔で帰っていきました。

 

「あ〜スッキリした。もっと早く診てもらえば良かったぜ。今日はお祝いだから大家さんでも誘って人形町の“玉ひで“にでもくり出そうかな(ウキウキ)」

 

相変わらず懲りない与太郎さんではありました(笑)。

 

 

解説

このように三回のデンタルドックは終わりました。これで与太郎さんのお口の復旧計画の青写真が出来たわけです。あとは計画に則って少しずつ治療を進めて行けば良いのです。

 

日本の一般的な治療法は、ご存知のように一本の歯単位(一歯単位)です。このようなその場限りの質の低い、緊急処置や応急処置のような治療を永く受けていますと、長期にわたるお口の健康を手に入れることはできません。しかし、今回のように、お口全体を考慮したアプローチ(一口腔単位)なら、「生涯自分の歯で健康的に暮らしたい」「歯のことで悩まない生活をしたい」そして「きれいな笑顔で歯を気にせず大きな口で笑いたい」等の“夢”は格段に叶いやすくなります。

 

いかがですか、ご自分のお口の“将来”に不安がお有りの方、試しに一度デンタルドック、受けてみませんか?不安が解消すること請け合いですよ(笑)。

 

では、おあとがよろしいようで!!

ゲッ、これあっしの“歯ですかい?”ホント?

こんにちは!守谷市古谷歯科医院 古谷 容です。皆さんご機嫌はいかがでしょうか。

やっとの思いでデンタルドックの一回目を受けた与太郎さん。今日はデンタルドックの二回目、“共同診査”の日です。

さてさて、どんなことになるのでしょう(笑)。

 

 

「ウッ、・・・・・・・・・・(絶句)」

 

「与太郎さん、与太郎さん、起きてますか?」

 

 

与太郎さんは、画面に大きく映しだされた自分の歯をジーっと見つめたまま固まっています。

 

 

「起きてますよ。起きてますけど・・・」

 

「起きてますけど、なんです?」

 

「これホントに、あっしの歯ですかい、先生?何かの間違いですよね、これ?誰か別のお人の歯ですよね?」

 

「なにを言ってるんですか与太郎さん、正真正銘あなたの歯ですよ。このあいだ撮った写真ですよ、間違いありませんよ(キッパリ)」

 

「・・・・・・・・・・(汗)」

 

「まだ疑ってるんですか?」

 

「そうじゃあね〜ですが、疑ってるわけじゃね〜んですが、あんまりじゃぁないですかこれは・・・」

 

「ほ〜」

 

「ほ〜って先生、他人事ですね、ったく」

 

「いやいやそう訳じゃないんですよ」

 

「じゃぁなんです?」

 

「与太郎さんはこの写真を見て、どんなふうに感じたのかなと思いましてね」

 

「どんなふうにったって、こりゃあひどいってことくらいあっしにだって分かりますよ、一目瞭然ってやつですよ。抜けてるところがあるし、欠けてる歯もあるし、穴はあいてるしで、いいとこなしじゃぁないですか」

 

「ほ〜」

 

「また、ほ〜ですかい」

 

「いや、与太郎さん、良く分かりましたね」

 

「・・・」

 

「ここのところが大事なんですよ」

 

「・・・・・」

 

「どういうことかと云いいますと、今日まで与太郎さんは自分の歯をべろ触りとか噛みにくさや痛さ、臭いなんかで感じていましたよね。それが今は他人の目で見ているのですよ。第三者の目でね」

 

「云うところの“客観的”ってやつですかい?」

 

「えっ、凄いじゃぁないですか、そんな難しい言葉、誰に教わったんです?」

 

「へへへ、大家さんです」

 

「だと思いましたよ(笑)」

 

 

ってな感じで、与太郎さんは自分の歯を客観的に見ることが出来ました。この後、歯ぐきについてはそんなに悪くないことが分かり、一安心。またレントゲン写真では、またまた“ため息とチョット安心”の連続。噛み合わせは、引っ掛かりがあり筋肉にもコリが溜まっているとのことで、修正が必要なこと等々、いろいろあぶり出しのように見えてくるのでした。

 

「やっぱり“成人後期”かな〜?」

 

 

解説

「客観的に自分の歯を見る」・・・、今までしたことのない経験を通して与太郎さんは自分の口に対する理解を深める事ができました。現状の認識こそ何を始めるにしてもいちばん大切なことなのです。そして、与太郎さんの将来にとって、とても貴重な時間となったことでしょう。

 

「将来?」・・・そうなのです、明日とか来年の話ではないのです。

 

「一度お口全体をきれいにして、それを大切にメンテナンスしながら使い続け、気がついたら10年20年経っていた」と云う壮大な作戦なのです。

 

いかがですか、あなたの将来に備えるための第一歩、デンタルドックを受けてみませんか?ためになること、請け合いですよ(笑)。

いよいよ本番だぜ デンタルドック(笑)

こんにちは!守谷市古谷歯科医院 古谷 容です。

おかみさんに火打ち石で送り出してもらった与太郎さんは、その後どうなったのでしょうか?無事に先生の所へ行けたでしょうか?

 

「火打ち石はね〜よな、ったく、心配症だぜうちのかみさんも・・・」

 

・・・なんてブツブツ言っているうちにとうとう先生のところに着いてしまいました。

 

「ちわ〜」

 

「あっ与太郎さんですね、お待ちしていました」

 

「デデデ、デンタルドックなんですが・・・」

 

「そうですね、どうぞお入り下さい」

 

というわけで、ついに与太郎さんはまな板の鯉になったのでした(笑)。

 

 

「では始めていいですか?その前にデンタルドックについてちょっとお話しますね」

 

「へい」

 

「デンタルドックは3回かけてやりますよ」

 

「へ〜、3回もかかるんですか」

 

「与太郎さん、3回もかかるんじゃなくて、かけるんですよ」

 

「ほ〜、じゃあよっぽど詳しくやるんですね?」

 

「そうですよ、一回目はね、与太郎さんの情報を集めます」

 

「なんです、そのジョーホーってのは?」

 

「それはですね、与太郎さんのお口の中の様子を知りたいってことなんです」

 

「じゃあなにをどうやるってんですかい?」

 

「先ず歯の写真を撮ります。レントゲンも撮ります。あと歯ぐき。歯周病の検査ですね。最後にとっても大切な噛みあわせも調べさせて下さいね」

 

「それじゃあ今日は大変じゃね〜ですか」

 

「いえいえそんなことはないですよ」

 

「えっ?」

 

「与太郎さんはただお口を開けていればいいんですから・・・(笑)」

 

「は〜」

 

「で、二回目は“共同審査”というのをやります」

 

「なんですかその共同なんとかっていうのは?」

 

「今日集めた与太郎さんの情報、歯の写真とかレントゲン写真とかがね、今はデジタルですからこの画面に簡単に乗るんです。それを見ながら問題点があれば二人で見つけていくという時間なんです。これはパンキー先生が考えだしたやり方で、患者さんが自分のお口に対する理解を深めるために必要不可欠なのです」

 

「へ〜、そりゃあ凄いですね。あっしは自分の口がどうなってるのか正直いってよく分かってないんです、実際。なんか、ここの歯が無くなってるとか、ここの歯が欠けて滲みるとか、ここから変な匂いがするとか・・・」

 

「そうでしょう、皆さんそうなんです。だって患者さんですから」

 

「えっ!みんなそうなんですか?あっしだけじゃないんですか?」

 

「そうですよ、だからデンタルドックが必要なんです。自分のお口を第三者の目で見ることが必要なんです(客観的にね)」

 

「ほ〜〜(いいこと言うね、この人は、納得かも)」

 

「どうです、いい感じでしょ?」

 

「確かに・・・、じゃあ三回目は何をするんです?」

 

「三回目はね、与太郎さんのデータを元にして、先ずは現状を改善して、快適に食事ができ快調に笑って暮らせるためにどうしたら良いかを考えますよ」

 

「へ〜そりゃぁ、ありがたいこってす」

 

「それだけじゃないですよ」

 

「えっまだあるんですか?」

 

「今回の治療で、ゲット出来た健康なお口を、生涯維持できるためにどうしたら良いかも提案します」

 

「ゲット、、、(ポケモンじゃね〜し)」

 

「それに、この歯はこういう治療、この歯はこうすると云った具体的な方針もお話します。最終的にはこうなりますよ、と云った将来の青写真も提案しますよ」

 

「へ〜、そこまで面倒見てくれるんですか・・・(安心かも)ところで青写真ってなんです?」

 

「与太郎さんだって仕事で使ってるじゃないですか。図面のことですよ、設計図のことですよ」

 

「へ〜、設計図ですか、そう云や、今までの治療は行き当たりばったりで将来のことなんか全然話にも出ませんでしたよ」

 

「そうですね、でもそれが普通なんですよ。今の日本じゃね。じゃあ始めましょうか」

 

 

ってなわけで、先生は与太郎さんのお口の隅から隅まで詳しく調べたのでした。

 

 

「やっぱり“成人後期”なのかな〜、トホホ」

 

 

解説

患者さんという立場の人は、自分の口に関してはいわゆる“主観的”な情報しか持ち合わせていません。

与太郎さんが言っていたようにです。

その“主観的”ないわゆる“感じ”を第三者の目で見ることによって、より具体的で“客観的”な“現状”として認識していただく。

そして将来の健康的な生活、「歯のことで悩んだり嫌な思いをしなくてもすむ生活が、チョット頑張れば手に入れることができるんだ」と思っていただく。安心していただく。

デンタルドックはこんな目的もあるのです。調べるだけじゃないんですね。

いかがですか、あなたも与太郎さんを見習って“デンタルドック”受けてみませんか?

 

なんか、うまくいくような気になってきたでしょう(笑)。

 

では、この続きは又の機会に。