こんにちは!守谷市古谷歯科医院、古谷 容(いるる)です。
話は水の中から口の中に行くようです。与太郎さんはついて行けるのでしょうか。乞うご期待です(笑)。
「ちげ〜ね〜ですね。じゃあ先生、水ん中の話はわかりましたけど、問題は口ん中ですよね。こっちの方はどんな塩梅なんです?」
「まあだいたい同じようですよ」
「それじゃ先生、話は終わりじゃね〜ですか。まだ尺はいっぱいあるんですよ、今回は始まったばかりなんですから(ったくしょうがね〜ぜ、もう帰〜りてえ〜のかね)」
「そうじゃないんですよ、与太郎さん、本当に同じなんです、ほぼ」
「ほぼ?ほぼ、なんです?どこかのコマーシャルみて〜ですね、わんわん(笑)」
「ふざけないでください(キッパリ!)」
「すいやせん、でもここからがで〜じなんでしょうから、頼みますよ先生。あっしのこれからの人生がかかってるんですから」
「そうでしたね」
「で?」
「じゃあ最初から話しますね。口の中は海や川と同じように水分が豊富で温度も高いですよね。そしてその水分の殆どは唾液、さっき話しましたね。その中にはタンパク質というものが含まれていて、そうですさっきの有機成分というものですね。それが固いもの、つまり歯や補綴物に付着して、いわゆる有機性被膜というものを形成するんです。同じですよね。そしてこれを私たちは“ペリクル”と呼んでいるんです」
「ペリクル?ペリーが来る?(笑)」
「黒船か!・・・なんてつっこみは入れませんよ(怒)」
「まあまあ先生、それでその“ペリクル”ってのはどんなもんなんです?」
「極めて薄い膜なんですって。どんなに掃除してもまた一瞬にしてできるということです」
「へ〜、そりゃあやっかいですね」
「そうなんです、やっかいなんです」
「困ったもんですね。でもあるからには、なんかためになることもあるんじゃないですか?・・・世の中いらないものはなにもないって、大家さん、そう言ってましたから・・・」
「そうですね。あるからには必要とされているんでしょうね」
「何かの役にたってるとか、ないんですか?」
「ありますよ。実はこのペリクル、いいこともするし良くないことにも加担するんです」
「なんですそれは、二枚舌のいい加減なやつみて〜じゃね〜ですか、まるで・・・」
「まるで?」
「まるで岡っ引きの与一みて〜だと思ったんです(ひで〜奴だぜ、あいつは)」
「あ〜確かにそうかも知れませんね、いいこともするけれど裏では悪いことをしてる、みたいなね。裏表は良くないですね」
「それで岡っ引きのペリ公はどうなんです?いいことするんでしょ?」
「ペリ公?・・・そうですね、ではいいことから。いいことはね、その薄い膜で歯を守るんです。酸や熱からね。まるでバリアーのようにね」
「へ〜、こいつぁありがて〜ぜ。歯を守ってくれてるんですかい。いい奴じゃね〜ですか、ペリ公、ありがとよ!」
「本当ですね。ありがたいと思います」
「じゃあ悪いことってのはなんです?」
「それはね・・・」
いや〜、実に興味ありますね。ペリ公はどんな悪いことをするのでしょう(笑)。
続きは次回、おあとがよろしいようで!