えっ、プリベンション、なにそれ?その25

こんにちは!守谷市古谷歯科医院、古谷 容(いるる)です。

 

話は水の中から口の中に行くようです。与太郎さんはついて行けるのでしょうか。乞うご期待です(笑)。

 

 

「ちげ〜ね〜ですね。じゃあ先生、水ん中の話はわかりましたけど、問題は口ん中ですよね。こっちの方はどんな塩梅なんです?」

 

「まあだいたい同じようですよ」

 

「それじゃ先生、話は終わりじゃね〜ですか。まだ尺はいっぱいあるんですよ、今回は始まったばかりなんですから(ったくしょうがね〜ぜ、もう帰〜りてえ〜のかね)」

 

「そうじゃないんですよ、与太郎さん、本当に同じなんです、ほぼ」

 

「ほぼ?ほぼ、なんです?どこかのコマーシャルみて〜ですね、わんわん(笑)」

 

「ふざけないでください(キッパリ!)」

 

「すいやせん、でもここからがで〜じなんでしょうから、頼みますよ先生。あっしのこれからの人生がかかってるんですから」

 

「そうでしたね」

 

「で?」

 

「じゃあ最初から話しますね。口の中は海や川と同じように水分が豊富で温度も高いですよね。そしてその水分の殆どは唾液、さっき話しましたね。その中にはタンパク質というものが含まれていて、そうですさっきの有機成分というものですね。それが固いもの、つまり歯や補綴物に付着して、いわゆる有機性被膜というものを形成するんです。同じですよね。そしてこれを私たちは“ペリクル”と呼んでいるんです」

 

「ペリクル?ペリーが来る?(笑)」

 

「黒船か!・・・なんてつっこみは入れませんよ(怒)」

 

「まあまあ先生、それでその“ペリクル”ってのはどんなもんなんです?」

 

「極めて薄い膜なんですって。どんなに掃除してもまた一瞬にしてできるということです」

 

「へ〜、そりゃあやっかいですね」

 

「そうなんです、やっかいなんです」

 

「困ったもんですね。でもあるからには、なんかためになることもあるんじゃないですか?・・・世の中いらないものはなにもないって、大家さん、そう言ってましたから・・・」

 

「そうですね。あるからには必要とされているんでしょうね」

 

「何かの役にたってるとか、ないんですか?」

 

「ありますよ。実はこのペリクル、いいこともするし良くないことにも加担するんです」

 

「なんですそれは、二枚舌のいい加減なやつみて〜じゃね〜ですか、まるで・・・」

 

「まるで?」

 

「まるで岡っ引きの与一みて〜だと思ったんです(ひで〜奴だぜ、あいつは)」

 

「あ〜確かにそうかも知れませんね、いいこともするけれど裏では悪いことをしてる、みたいなね。裏表は良くないですね」

 

「それで岡っ引きのペリ公はどうなんです?いいことするんでしょ?」

 

「ペリ公?・・・そうですね、ではいいことから。いいことはね、その薄い膜で歯を守るんです。酸や熱からね。まるでバリアーのようにね」

 

「へ〜、こいつぁありがて〜ぜ。歯を守ってくれてるんですかい。いい奴じゃね〜ですか、ペリ公、ありがとよ!」

 

「本当ですね。ありがたいと思います」

 

「じゃあ悪いことってのはなんです?」

 

「それはね・・・」

 

 

いや〜、実に興味ありますね。ペリ公はどんな悪いことをするのでしょう(笑)。

 

続きは次回、おあとがよろしいようで!