えっ、プリベンション、なにそれ?その27

こんにちは!守谷市古谷歯科医院、古谷 容(いるる)です。

 

「じゃああれですかい、“後期定着細菌”とでもいうんですかい?」

 

「ピンポ〜ン!!正解!!与太郎さん凄い!!」

 

 

後期定着細菌・・・メッチャ専門的になってきましたよ(笑)。先生も与太郎さんのノリがあまりにもいいので、嬉しくなっているみたいですね。

 

 

「正解って・・・」

 

「最初ペリクルにひっついた数種類の初期定着細菌の上にね、それこそどんどん後期定着細菌が盛り上っていくんです。普段ひっつかないようなばい菌同士がある特殊な方法であとからあとからくっついていくんです」

 

「ある特殊な方法ですかい?」

 

「そうなんです、本来ペリクルにくっつかないばい菌もくっついていくんです。落合先生は“共凝集”とかって仰ってました」

 

「へ〜、落合先生って物知りなんですね」

 

「何言ってるんですか、落合先生は細菌学っていう学問のそれはそれは偉い教授先生なんですよ」

 

「へ〜そうなんですかい、それでいろんなことご存知なんですね」

 

「私が学生の頃おそわったんです、落合先生も私もずいぶん若かったんですよ、当時は・・・(懐かしい〜)」

 

「先生、懐かしがってないで、先の話教えてくださいよ」

 

「あっそうでしたね、何でしたっけ、そうそう共凝集でしたね」

 

「へい」

 

「後期定着細菌がどんどん凝集していくとね・・・」

 

「凝集していくと・・・?」

 

「あまた多くのばい菌たちがバイオフィルムを形成されて行くんですが、その過程で、そのバイオフィルムのなかでの棲み分けが始まるんです」

 

「棲み分けですかい?」

 

「そうなんです。歯に近い所、つまり深いところは空気が薄くなるので、さっき言った嫌気性菌が占めるようになるんです」

 

「なんかそんな感じがしてきました」

 

「そして“デンタルプラーク”というものになっていくんですね」

 

「“デンタルプラーク”ですかい?なんかかっこいいですね、“デンタルドック”のデンタルですね?」

 

「そうです。よく覚えていましたね。口の中特有のものなんです。日本語では“歯垢”なんて呼んでいますけど」

 

「“歯垢”ですかい、なんか聞こえが悪いじゃね〜ですか。汚そうだし、歯の垢なんて・・・あっしはデンタルプラークのほうがいいっす。でもちょっと長い気もするな〜」

 

「そんな事があって、我々はね、普通に“プラーク”って言ってますけどね」

 

「そうですかい、じゃあプラークで行きましょ!」

 

 

いよいよと云うか、やっとと云うか、とうとうと云うか・・・プラークにたどりつきましたよ、長かったですね(笑)。

 

与太郎さんはもちろんですが、みなさんが将来、虫歯や歯周病から開放された、快適な人生を送ってもらいたい一心でここまで来てしまいました。

 

まだまだ先は長いですが、今日はこのへんで。

お後がよろしいようで。

えっ、プリベンション、なにそれ?その26

 

こんにちは!守谷市古谷歯科医院、古谷 容(いるる)です。

 

「じゃあ悪いことってのはなんです?」「それはね・・・」

 

先生、なにやら意味ありげですね。ペリ公はどんな悪さをするのでしょうか。今日はそんなお噂です(笑)。

 

 

「それではペリクルがやっている良くないこと、つまり我々にとって不都合なことについて話しましょうね」

 

「よろしくおねげ〜しやす」

 

「じゃあ与太郎さん、質問です」

 

「なんです?」

 

「ペリクルのもう一つの仕事は何でしょう?」

 

「そうですね、岡っ引きの与一もそうなんです。裏で、博打場や岡場所で袖の下もらって見て見ぬふりしたり手入れの情報流したり・・・」

 

「それはひどいですね、でもペリクルも似たようなことやってますよ」

 

「どういうことなんです?」

 

「表の顔ではね、それこそ歯を守る正義の使者。そして裏では・・・」

 

「裏では?」

 

「仲間を募ってむし歯や歯周病を作るべく日夜密かに活動しているんです」

 

「仲間?日夜?密かに??・・・岡っ引きどころか盗賊みて〜ですね。まるで霞の定五郎だぜ。与一なんか可愛い方じゃね〜ですか。それでどんな事やってるんですか、ペリ公は?」

 

「ペリクルはとても薄い膜だって言ったじゃないですか。その膜が接着剤みたいな働きをして、他の多くのばい菌をくっつけるんです」

 

「へ〜、これが仲間を集めてってやつなんですね?」

 

「そうなんです、多くのばい菌が層をなすようにしてどんどん厚みを増していくんです」

 

「どんどんですか・・・」

 

「そうなんです、どんどんなんです。それに与太郎さん覚えていますか、口の中には500〜700種類のばい菌がいるんでしたよね」

 

「そうです、知ってますよ」

 

「そいうことはね、結局いろいろな性質のばい菌がいるということなんです。で、その中にペリクルにいち早く取り付くばい菌がいてね」

 

「まるで江戸っ子みて〜ですね、気が早え〜やつもいるもんだ、ったく」

 

「そうなんです、あっという間なんです。あっという間にペリクルができて、あっという間に気の早いばい菌が取り付くんです、そしてこのばい菌のことを“早期定着細菌”なんていうんですよ」

 

「早期ね〜、じゃあ先生、早期があるんでしたら、その〜気が遅い・・・っていうか、のんびりした奴らもいるんですかい?」

 

「いますいます」

 

「じゃああれですかい、“後期定着細菌”とでもいうんですかい?」

 

「ピンポ〜ン!!正解!!与太郎さん凄い!!」

 

 

と先生も絶賛の与太郎さんでした。

 

続きは次回、おあとがよろしいようで!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

えっ、プリベンション、なにそれ?その25

こんにちは!守谷市古谷歯科医院、古谷 容(いるる)です。

 

話は水の中から口の中に行くようです。与太郎さんはついて行けるのでしょうか。乞うご期待です(笑)。

 

 

「ちげ〜ね〜ですね。じゃあ先生、水ん中の話はわかりましたけど、問題は口ん中ですよね。こっちの方はどんな塩梅なんです?」

 

「まあだいたい同じようですよ」

 

「それじゃ先生、話は終わりじゃね〜ですか。まだ尺はいっぱいあるんですよ、今回は始まったばかりなんですから(ったくしょうがね〜ぜ、もう帰〜りてえ〜のかね)」

 

「そうじゃないんですよ、与太郎さん、本当に同じなんです、ほぼ」

 

「ほぼ?ほぼ、なんです?どこかのコマーシャルみて〜ですね、わんわん(笑)」

 

「ふざけないでください(キッパリ!)」

 

「すいやせん、でもここからがで〜じなんでしょうから、頼みますよ先生。あっしのこれからの人生がかかってるんですから」

 

「そうでしたね」

 

「で?」

 

「じゃあ最初から話しますね。口の中は海や川と同じように水分が豊富で温度も高いですよね。そしてその水分の殆どは唾液、さっき話しましたね。その中にはタンパク質というものが含まれていて、そうですさっきの有機成分というものですね。それが固いもの、つまり歯や補綴物に付着して、いわゆる有機性被膜というものを形成するんです。同じですよね。そしてこれを私たちは“ペリクル”と呼んでいるんです」

 

「ペリクル?ペリーが来る?(笑)」

 

「黒船か!・・・なんてつっこみは入れませんよ(怒)」

 

「まあまあ先生、それでその“ペリクル”ってのはどんなもんなんです?」

 

「極めて薄い膜なんですって。どんなに掃除してもまた一瞬にしてできるということです」

 

「へ〜、そりゃあやっかいですね」

 

「そうなんです、やっかいなんです」

 

「困ったもんですね。でもあるからには、なんかためになることもあるんじゃないですか?・・・世の中いらないものはなにもないって、大家さん、そう言ってましたから・・・」

 

「そうですね。あるからには必要とされているんでしょうね」

 

「何かの役にたってるとか、ないんですか?」

 

「ありますよ。実はこのペリクル、いいこともするし良くないことにも加担するんです」

 

「なんですそれは、二枚舌のいい加減なやつみて〜じゃね〜ですか、まるで・・・」

 

「まるで?」

 

「まるで岡っ引きの与一みて〜だと思ったんです(ひで〜奴だぜ、あいつは)」

 

「あ〜確かにそうかも知れませんね、いいこともするけれど裏では悪いことをしてる、みたいなね。裏表は良くないですね」

 

「それで岡っ引きのペリ公はどうなんです?いいことするんでしょ?」

 

「ペリ公?・・・そうですね、ではいいことから。いいことはね、その薄い膜で歯を守るんです。酸や熱からね。まるでバリアーのようにね」

 

「へ〜、こいつぁありがて〜ぜ。歯を守ってくれてるんですかい。いい奴じゃね〜ですか、ペリ公、ありがとよ!」

 

「本当ですね。ありがたいと思います」

 

「じゃあ悪いことってのはなんです?」

 

「それはね・・・」

 

 

いや〜、実に興味ありますね。ペリ公はどんな悪いことをするのでしょう(笑)。

 

続きは次回、おあとがよろしいようで!

えっ、プリベンション、なにそれ?その24

こんにちは!守谷市古谷歯科医院、古谷 容(いるる)です。

 

何やら話は佳境に入ってきたみたいですね。与太郎さん、付いていけるでしょうか(笑)。

 

 

「ばい菌の塊?・・・バイオフィルム?・・・必死に生きている?・・・固いもの?・・・オイラの口で・・・」

 

「なにをぶつぶつ言っているんですか?与太郎さん、よたろ〜さん!!」

 

「あっ、すいませんすいません。でもなにをって先生、ばい菌も必死で生きてるって話は分かりましたよ。口ん中も腹の中も同じように常在菌なんでしょ?」

 

「そうですよ、それが何か?」

 

「それが何かって先生、同じ常在菌なのに腹ん中では悪さしね〜のに、なんで口ん中だけむし歯とか歯周病とか作ってるんですか?おかしいじゃね〜ですか」

 

「良いところに気が付きましたね、素晴らしい!口の中もお腹の中もそれぞれ“常在菌”というばい菌たちが住んでいるんです。与太郎さんの言う通りなんです。そしてね、“常在菌”は普通、悪さをしないんです、よそではね。ところが口の中だけ“常在菌”がむし歯や歯周病の原因を作ってしまうんです」

 

「そこがおかしいってんですよ、そこが。だって“共生”してんでしょ?!」

 

「そうですよ。でも、なぜ仲良く暮らしているのに悪さをするのか。その理由が知りたいんですよね?」

 

「そうさっきから言ってるじゃないですか。教えてくださいっての!」

 

「分かりました。その答えは、さっき話していた、しがみつきなんです」

 

「しがみつきですか?ってことは“バイオフィルム”ですかい?こいつがそもそもの原因ってことなんですね?」

 

「正解!そして落合先生がおっしゃるには、このバイオフィルムはあちこちにあるそうなんですね。どこかというと水のある所、つまり海、川そして下水道といったところなんです」

 

「そして固い物の表面にってわけですね(笑)」

 

「与太郎さん、隅に置けませんね(笑)その通りです。水の中に浮かんでいるばい菌が固いものの上にしがみついて、ねばねばの、そうですね、接着剤みたいなものを出すんです」

 

「でも先生、つるつるの固い物の表面にどうやってしがみつくんです?あっしにはちょっとできませんよ。なんか引っかかりみて〜なものがありゃあ別なんでしょうけど」

 

「そうですね。その引っ掛かりはこういうことなんです。水の中にはね、いろいろな成分があって、有機成分と言うんですけれどね、これがまず表面にくっついて、有機性被膜というものを形成するんです。もちろん落合先生の受け売りですが・・・」

 

「先生、そんなことは端からわかってますよ。ということはその有機性被膜ってのがばい菌のひっかかりになるんですね?」

 

「そうです。有機性被膜がバイオフィルム形成の第一歩だそうです」

 

「そうですかい。じゃあバイオフィルムができるとどんないいことがあるんです?いいことがあるからできるんでしょ?いいことがなかったら誰も何もしやしませんからね」

 

「確かにその通りですね。いいことがあるんです。ばい菌にとってですけどね」

 

「え〜い、もったいぶらずに教えてくださいよ、ったく(大家さんと同じだぜ)」

 

「分かりましたよ。実際水の中でプカプカしていたらなかなか栄養が摂りづらいんです」

 

「ってことはあれですかい、おまんまがうまく食えね〜ってことなんですね?」

 

「正解!一箇所で動かないでみんなとスクラム組んでいたほうがいいということなんでしょうね」

 

「そうですかい、まるであっしらの長屋の連中とおんなじですね。なんだかんだ言いながら助け合ってますから」

 

「そうですね、ばい菌も私たちと同じ生き物ですからね」

 

「ちげ〜ね〜ですね。じゃあ先生、水ん中の話はわかりましたけど、問題は口ん中ですよね。こっちの方はどんな塩梅なんです?」

 

 

と、まあこんな具合に話は進んできました。いや〜与太郎さん、見かけによらずなかなかご活躍じゃないですか。頭もキレキレですし(笑)。

 

今日もちょっと長くなってしまいました。

 

この続きは次回、おあとがよろしいようで!

 

えっ、プリベンション、なにそれ?その23

こんにちは!守谷市古谷歯科医院、古谷 容(いるる)です。

 

診療室ではいつも大緊張の与太郎さんでしたが、今日はちょっと違うようですね。興味が湧いてきたのでしょうか、それとも先生にうまく乗せられているのでしょうか、さあどちらでしょう(笑)。

 

 

「いい質問だってことは分かりましたから早く先を教えてくださいよ、先生」

 

「分かりました。仲良く暮らしているのに何でむし歯や歯周病を作ってしまうのかということでしたね」

 

「そうです!」

 

「それを知るにはね、もう一度口の中を見る必要があります。例えば“唾液”です」

 

「“だえき”ですかい?なんですそれは」

 

「“つば”のことです」

 

「あ〜“よだれ”のことですかい?」

 

「そうとも言いますね」

 

「そのよだれがどうしたんです?」

 

「考えたこともないとは思いますけれど、一日にどのくらいよだれが出ると思いますか?」

 

 

「よだれが一日にですか・・・ぜんぜんわかんね〜です」

 

「ま、いいでしょう、一日におおよそ1.0〜1.5リットルものよだれが出るんです」

 

「そりゃ本当ですか?そんなに出るんですか。一升弱じゃないですかい(酒だったらいいのにな)。びっくりですね、でも、あっしなんかあれですよ、店先で蒲焼のにおいなんか嗅いだときなんか大変ですよ。そうそうそれに、かわいいおね〜ちゃんなんか見た日にゃあ、それこそど〜っと出てきますよ(たまんね〜ぜ、キャバクラ行きて〜)」

 

「何言ってるんですか、そんな話はどうでもいいんです。パブロフじゃないんですから(まったく・・・)」

 

「すいません・・・えっ、なんですそのパブなんとかってのは?」

 

「パブロフです。源内先生のインターネットで調べてください」

 

「・・・・(冷たいね、ど〜も)分かりました。それでそのよだれがどうしたんです?」

 

「そうそうそうでしたね、大量の唾液が流れるので、ばい菌も流されちゃうんです。そこで彼らも考えたんですね」

 

「ほ〜何を考えたんです?」

 

「与太郎さん、例えば川で流されそうになったときどうします?」

 

「そりゃあ必死でなにか探してしがみつきますよ、いくらなんだって、そうでしょ?流されちゃったらて〜へんですからね、それこそお陀仏ですから(お〜こわ)」

 

「正解!何かにしがみついて流されないようにするんですね、ばい菌もそうするんです。同じようにね」

 

「へ〜、て〜したもんですね、ばい菌も。そしたら何にしがみつくんです?」

 

「固いものです」

 

「口ん中で固いものといゃ〜、あれでしょ、歯ですかい?」

 

「そうですね、当たりです。それとね、補綴物、つまり治療に使った金属、セラミックそれに入れ歯の材料・・・そして・・・」

 

「ってことは先生、口ん中じゅうの固いものにばい菌がしがみついてるってことですかい?」

 

「正解!それをね、落合先生は“バイオフィルム”と言うんだと教えてくれたんです。つまりばい菌の塊ですね。生きるために彼らも必死なんです」

 

「ばい菌の塊?・・・バイオフィルム?・・・必死に生きている?・・・固いもの?・・・オイラの口で・・・」

 

 

あらあら、与太郎さん、また飛び出して行きそうですね(笑)。今度はどこへ行くのでしょう。さすがに松の湯じゃ口の中は洗ってはくれないでしょうに(笑)。

 

この続きは次回、おあとがよろしいようで!

 

えっ、プリベンション、なにそれ?その22

こんにちは!守谷市古谷歯科医院、古谷 容(いるる)です。

 

「それにね、歯一つとってみても、いろいろな部分があって、噛み合わせのところは溝があったりするでしょう。あとね、歯と歯の間なんか奥まって見えもしないしね、結構複雑なんですよ」

 

「そういやそうですね、考えたこともね〜です」

 

「あと歯と歯ぐきの境には、ポケットといわれる溝があってね、こちらも結構複雑なんですよ」

 

「ということは何ですかい、腹の中やその他のところと違って口の中は複雑だってことなんですね?」

 

「そうですね。ですからその複雑なところに適したばい菌がいるということになるんです」

 

「へ〜、どういうことですか?」

 

「例えばね、歯の表面や歯ぐきに棲んでいるばい菌と、歯と歯ぐきの境にあるポケットの中のばい菌は違うんです」

 

「なんでです?」

 

「環境が違うからなんです。つまりね、歯や歯ぐきの表面には空気がたくさんあるけれど、ポケットの奥の方には空気はほとんどないんです。これが大きな違いなんです」

 

「へ〜、空気のありなしがそんなに影響するんですか。もっとも腹の中には空気はね〜でしょうから、確かに口の中とは大違いですね」

 

「そうなんです。それに皮膚なんて空気だらけですしね」

 

「ということは、空気が好きか嫌いかってことですかい?」

 

「ぴんぽ〜〜ん!(笑)すごいですね与太郎さん、やるじゃないですか」

 

「・・・・(褒められた)」

 

「もう少し専門的に言うとね、空気が好きなばい菌は“好気性菌”そして嫌いなのはね“嫌気性菌”というんです」

 

「なななんか、かっこいいですね、先生。じゃあ歯や歯ぐきの表面には好気性菌、ポケットの中には嫌気性菌ってわけですかい?」

 

「与太郎さん、凄いじゃないですか!その通りですよ!」

 

「ということはあれですかい?」

 

「なんですか?」

 

「つまり、腹ん中や皮膚と違って、口ん中は作りが複雑なんで、500〜700種類ものばい菌が自分が棲みて〜所を選んでみんなで仲良く暮らしてるってことなんですか?」

 

「その通りですよ与太郎さん、すごいですね。このことを一言で言うとですね、“共生”って言うんですよ。でも与太郎さん大したもんですね」

 

「嫌ですよ、先生、おだてないでくださいよ(木に登っちゃいますよ)」

 

「別におだてているわけじゃないですよ。与太郎さんがあまりに的を得たことを言うので驚いているだけですから」

 

「そうですかい、でも褒められると嬉しいもんですね、いくつになってもね」

 

「それは良かったですね」

 

「えへへ~(笑)あれ?ちょっと待ってください」

 

「どうしました?」

 

「おかしいじゃね〜ですか、先生」

 

「何がおかしいんです?」

 

「だってね、みんなが仲良く、え〜っとなんでしたっけ、そうそう“共生”でしたっけ」

 

「その共生がどうしました?」

 

「みんなが仲良く暮らしてるのになんでむし歯や歯周病ができちゃうんですか?」

 

「・・・・、いや〜〜与太郎さん、いい質問です!とてもいい質問です!その通りですよね、いや〜いい質問だ!」

 

「先生、良い質問ということは分かりましたから、感心ばっかりしていないで先を教えてくださいよ、先を・・・」

 

 

なにやら二人とも乗ってきちゃいましたね。ハイボールでも飲んでいるんでしょうか(笑)。

 

この続きは次回、おあとがよろしいようで!

 

 

えっ、プリベンション、なにそれ?その21

前回先生の話の途中で逃げ出してしまった与太郎さんでしたが、“藪”から先生のスマホで予約を入れられてしまった与太郎さんでした。

 

 

「それにしても俺の口には6000億くれ〜のばい菌がいるってうんちとおんなじだって、きたね〜にも程ってものがあるぜ・・・」

 

ブツブツいいながら歩いていたので、先生のところを通り過ぎちゃいそうになって・・・。

 

「おっと、アブね〜アブね〜、またしくじるところだったぜ。こんちは〜」

 

「あら与太郎さん、この間はどうしたんですか、急に飛び出して行っちゃって・・・大丈夫ですか?先生お待ちですよ、どうぞ」

 

「・・・・」

 

「こんにちは、与太郎さん、この間は楽しかったですね、お疲れ様でした。あのあとはどこかへ行ったんですか、源内先生とでも」

 

「いえ、さすがに帰〜りやした」

 

「そうですか。じゃあ大家さんのお灸が効いたんですね(笑)」

 

「めんぼくね〜っす」

 

「いいことですね。じゃ早速始めましょうか」

 

「へい」

 

「前回はどこまで話したんでしたっけ?

 

「身体中ばい菌だらけってとこまでです(架純ちゃんもだって)」

 

「そうでしたね、たしか架純ちゃんもだって言ったら飛び出して行っちゃったんですよね(笑)」

 

「・・・・」

 

「まあいいでしょう、今日はその続きお話しましょうか」

 

「よろしくお願いします!」

 

「分かりました。そういえばこの間与太郎さんはずいぶんと詳しいこと知ってましたよね」

 

「へい、大家さんから聞いたんです。なんでも口ん中にはなんでも500〜700種類くらいのばい菌がいて、ちゃんと手入れしている人で2000億個、あっしみて〜にズボラな手入れだと4000〜6000億個いるって、大家さんそう言ってました」

 

「そうですね、ビックリしたでしょうね」

 

「へい、そりゃあたまげましたよ、さすがに」

 

「私もね与太郎さん、初めて教わったときには驚いたものでした」

 

「先生もそうだったんですか」

 

「学生の頃、細菌学の落合邦康先生という立派な方がいらしてね、この先生とはテニスをやったりね・・・いい思い出です(最近はゴルフ・・・)」

 

「その先生がどうしたんです?」

 

「いろいろ教わったんですよ、特に口の中のばい菌とかについてですけど」

 

「ほ〜」

 

「落合先生がおっしゃるには、口の中はね、腸などとは違った環境なんですって」

 

「どう違うんです?」

 

「だってね、口の中には硬い歯や軟らかい歯ぐき、ほっぺなんかがあるでしょう。そうそうそれに“べろ”もありますしね」

 

「そういやそうですね。まさか腹の中には硬いものなんてないんでしょうからね(笑)」

 

 

なんだか面白くなってきましたよ。続きは次回!

おあとがよろしいようで!

 

えっ、プリベンション、なにそれ?その20

こんにちは!守谷市古谷歯科医院、古谷 容(いるる)です。

 

ここのところハイボールで乾杯してから、話はあらの方向へ(笑)。そして源内先生とおけいちゃんの祝言話にまで発展してしまいました。若い二人の門出はもうすぐなのでしょうか?それとも・・・。

 

「大家さん大家さん!」

 

「なんです、え〜と、そうとなったら祝言の日程を決めませんとね、そうそうあと場所と誰を呼ぶかですね・・・」

 

「お〜やさん!!」

 

「なんです、うるさいですね」

 

「祝言の話は後にしましょうよ。みな酔っ払ってるし、何かの間違いがあっちゃいけね〜し。別の日に寄り合って決めましょうよ、飲む前に。先生もまた寝ちゃいそうですよ、それに・・・」

 

「それになんです?」

 

「今日はばい菌の話をしてたんじゃなかったんですか?」

 

「そうでしたね、なんで祝言の話になったんでしょうね。まいいでしょう、それでどんな話でしたっけ」

 

「口ん中にはなんでも500〜700種類くれ〜のばい菌がいて、ちゃんと手入れしている人で2000億個、あっしみて〜にズボラな手入れだと4000〜6000億個いるって〜話だったよね、源ちゃん」

 

「多分。大家さんそう言ってたね。先生、こんな感じでいいんですか?」

 

「そうですね、大家さん大したものですね(眠いんだけど)」

 

「いや、私は先生からお聞きした話をそのまま言っただけですから」

 

「そうでしたね、プリベンションの時にお話したんですね」

 

「そうです、そのときは衝撃でしてね、ビックリして考えを改めようってそう思ったものでした」

 

「そうでしたか、でもよかったでしょ?」

 

「そうですね、それに正しい手入れのやり方を丁寧に教えていただいたお陰で、治療が終わってからかれこれ20年以上、なんとか健康に過ごすことができています。ありがたいことです」

 

「20年以上は凄いっすね、それに大家さんの話だと若い頃はひで〜口だったみて〜だし、あっしもあやかりて〜です」

 

「その話は何回もしてますよ、与太郎さん、大丈夫だって、それに・・・」

 

「それになんです?」

 

「話の途中で飛び出して松の湯へ行った話ですか、先生」

 

「何で知ってんの、源ちゃん?」

 

「えっ?だって俺と先生が店に入ってきたとき、先生が言ってたじゃない、何で飛び出してったって」

 

「・・・・・・」

 

「怖気づいたな、与太さん(笑)」

 

「まあまあ源内先生、いいじゃないですか。でも今日は本当に良かったですね。与太郎さんはまた来てくれるみたいだし、それに・・・」

 

「それに?」

 

「あなたのことですよ、源内先生。あなたとおけいちゃんのことですよ!目出度いことですね、いや〜ホント!」

 

あらあら先生まで大家さんの話に乗っちゃってますね。それに目も冴えてきたみたいですよ(笑)。

 

 

「これこれ与太郎さん、今度の予約はいつなんです?」

 

「えっ?」

 

「先生のところの予約ですよ」

 

「あっ、慌てて飛び出してきちゃったんで予約してないっす」

 

「そうでしょう、じゃあいつがいいですか?」

 

「今取れるんですか、予約?」

 

「取れますよ、このスマホから入れちゃいますから、いつにしますか?」

 

「・・・・」

 

といった訳で与太郎さんのプリベンションの予約日が決まりました。

どうなりますやら。続きは次回。おあとがよろしいようで!

えっ、プリベンション、なにそれ?その19

こんにちは!守谷市古谷歯科医院、古谷 容(いるる)です。

 

何やら源内先生が、おけいちゃんの膝で膝枕をしたのしないので大騒ぎになってますよ。でも源内先生は言を左右していますが、おけいちゃんの様子を見ていますと、まんざらでもなさそうですね(笑)。

 

 

「そうなんですか、ご両人は。はは〜源内先生も隅におけませんな」

 

「いやいややめてくださよ、大家さん、そんなんじゃないんですよ」

 

「はは〜ん、そうか、おけいちゃんがやけにばい菌のこと詳しかったりするのが変だなとは思ってたんだけど、そういうことだったんだ」

 

「まあまあ皆さん、仮にお二人がそういう間柄だったとしても、いいじゃないですか。お二人とも独り身なんだし、そういうことになっても、ね〜源内先生」

 

「・・・・・(先生まで・・・覚えてないっつ〜のに)」

 

 

あらあら、どうも話の流れが二人はそういう間柄だということになちゃったみたいですね。あ〜こわ!

 

 

「おい源ちゃん、覚えてないの一点張りじゃしょうがね〜よ。それじゃこの間のおいらとおんなじだよ、ね〜大家さん」

 

「そうですね、おんなじですね。ことの大小はありますけどね」

 

「事の大小って・・・」

 

「あ〜たのは人様に大きな迷惑をかけますけれど、源内先生とおけいちゃんは誰にも迷惑はかけてませんからね。それにお二人で幸せになってもらうんですから、いいことじゃないですか」

 

「もう大家さんたら!」おけいちゃんは前掛けで顔を隠し、奥へ行ってしまいました(笑)。

 

「あはは、若いということは何ともいいですね、ういういしくてね。見ててもなんかこう幸せな心持ちになりますね、ねえ先生」

 

「そうですね、なんかそういう目で見てますと、お似合いのカップルという感じがしてきました、今まで思ってもみませんでしたが」

 

「ちょっと待ってくださいよ、先生も大家さんも何言ってるんですか。酔っ払って膝枕したのしないのくらいで、もう夫婦の契り結んだみて〜になってますけど、早すぎやしね〜ですか、早すぎや、ねえ源ちゃんはどうなの、そんな気ないよね?」

 

「・・・・・」

 

「げっ、その顔と沈黙はまんざらでもね〜ってこと?」

 

「ほ〜ら見なさい。与太郎さん、これが世間というものですよ。ほら、あ〜だこ〜だと言ってごねていた熊さんだって、あたしが紹介した娘と秋には祝言上げるって、聞いてるでしょ?」

 

「聞いてますけど。そうっすか、これが世間っすか・・・」

 

「そうです、こういうことはね、親なんかより、周りが段取り立てて進めるに越したことないんです、昔から。そう昔からね。二人の話なんか聞いてたら埒が明かないんです。だからね、どうですこういうことで、ねえ先生」

 

 

話しを振られた先生が「そうですね〜」なんて言ったものですから、

 

 

「よしっ!そうと決まったら早速段取りしちゃいましょう。ねっ、善は急げと言いますからね、昔から(いいことは早くしないとね)」

 

 

あらあらとんでもないことになってきちゃいましたよ。当の二人の話なんかお構いなく、大家さんはどんどん話を進めていきます。でも源内先生もおけいちゃんもそんなに悪い気はしていないと思うのは私だけでしょうか?まっ、大家さんが言うように“これが世の中”なのかも知れませんが・・・。それにしても若い二人の人生がこんなふうに決まっていくのかと思うとなにやら空恐ろしい感じもしますね(笑)。

 

 

おっとまた今回も長くなってしまいました。それに当初の目的(落語DEお勉強)の趣旨からかなり外れてしまいました(汗)。

 

そろそろ軌道修正しないと(笑)。

 

では!おあとがよろしいようで!

えっ、プリベンション、なにそれ?その18

こんにちは!守谷市古谷歯科医院、古谷 容(いるる)です。

何やら先生お目覚めのようですよ(笑)。

 

「おはよ〜ございま〜す。先生復活ですか?(笑)」

 

 

みな、クスクス笑っています。でも相手が先生ですから大笑いはできません。ので、クスクス笑いです。みな肩が揺れています。

 

 

「どうしたんです、みんなクスクス笑って」

 

「おめざめですか、先生、改めまして、おはよ〜ございます」

 

「いや〜少し飲み過ぎました。ハイボール、あまりに美味しかったものですから・・・(何杯飲んだんだろ?)」

 

「でしょ?こんなうまい物教えてくれて、源ちゃんありがとね」

 

「いやいや与太さん、そう云ってもらえりゃ嬉しいよ。勧めたかいがあるってもんだよ、ねえ先生」

 

「そうですね、でも私は何とも言えません。居眠りしちゃったんですから」

 

「何言ってるんですか先生。そんな事あるわけないじゃないっすか。うまいもん食って飲んで、気持ちよくなって、ねぇ、そんでもっていつしか日頃の疲れがど〜っと出て、ついついうとうとする、ねえ大家さん、よくありますよね、誰にでもねぇ」

 

「全くです。与太郎さんもたまにはいいこと言うじゃないですか(それにしても長いねセリフが)」

 

「たまにははないでしょ、大家さん、たまにはは(怒)」

 

「まあまあ与太郎さん、かく云う私も先日あ〜たと淡路町のぼたんで一杯やったとき、不覚にも寝てしまいましたしねぇ」

 

「俺なんかしょっちゅうだよな、おけいちゃん」

 

「え〜っ、自覚してるんですか源内先生。先生なんかしょっちゅうですよ、飲みながら寝ちゃうのなんか。こないだなんか、お〜いって呼ばれたから、なんだろうと思って行ってみたら、源ちゃんなんて言ったと思います?」

 

「いや〜なんだろ、分かんね〜な、源ちゃんなんて言ったの?おけいちゃん」

 

「膝枕するから膝貸して・・・ですって(プンプン)」

 

「・・・・・」

 

「・・・・・」

 

「おやおや源内先生、本当ですかそれは?あまり頂けたものじゃありませんね。ここは蕎麦屋ですよ(それにやぶだし)」

 

「いやね大家さん、それがあんまり覚えてないんですよ。膝枕したのかしなかったのかも・・・」

 

「どうなんだい、おけいちゃん、したのしなかったの?どっち?膝枕」

 

「・・・・・・」

 

「なんです、黙っていたんじゃわかりませんよ」

 

 

とかなんとか妙に盛り上がってきましたよ。

 

あれ?ちょっと待ってください。おけいちゃんの顔がぽっと赤くなって来たじゃないですか。あらあら⤴ど〜ゆ〜こと?(笑)。

 

全くどうなっちゃってるんでしょう、この人達は(笑)。

今回もお勉強とは程遠いお話になってしまいました。先生が復活しましたので、この次はお勉強のお話にしますね。

 

では、おあとがよろしいようで!

 

えっ、プリベンション、なにそれ?その17

こんにちは! 守谷市古谷歯科医院 古谷 容(いるる)です。

 

 

「・・・・なんてね・・・じつはね、与太郎さん・・・むにゃむにゃ」

 

寝言です。

 

どひょ〜〜〜(笑)。

 

「やっぱり続きがあったんすね、さすがっすね、やっぱ先生は(違うと思ってたぜ)」

 

「まあまあそうは言っても続きが知りて〜な、どうだい与太さん」

 

「そうだよね、でも源ちゃん、先生、寝てたんじゃ聞けね〜し、困ったもんだね」

 

 

おいおい与太郎さん、普通に“源ちゃん”って言ってますけど、先輩ですよ、源内先生は!ってかタメ口だし。それに超有名人なんですよ。分かってます?まっいいか(笑)。

 

 

「そうだねぇ、大家さんどうしますか、でも大家さん、先生から聞いてるんでしょ?治療のとき」

 

「そうですね、でもだいぶ前のことですし、大方忘れちゃってますけど・・・」

 

「いいじゃね〜ですか大家さん、松の湯ののりで教えてくださいよ」

 

「松の湯ののり?なんだいそりゃ」

 

「まあ源内先生、いいじゃないですか」

 

「そうですか。松の湯での話はなんでしたっけ。そうそう、そうでした」

 

「大家さん一人で何納得してるんです」

 

「いえね、何を話したのかなと思いましてね。体の皮膚やお腹の中にいるばい菌の話でしたね」

 

「そうですよ、なんてったってあの架純ちゃんもばい菌だらけっていう・・・」

 

「何いってんの与太さん、そんなの人間いや生き物である以上当たり前だって」

 

「・・・・・・」

 

「それより大家さん、口の中はどうなってんですか?先生はなんと言ってたんですか?」

 

「そうだこれが知りて〜んだよ、なあ与太さん。俺も口ん中のことまでは分からね〜からな」

 

「なんでも先生が云うには、口の中にはなんと、500から700種類のばい菌がいるんだそうですよ」

 

「えっ、なん種類ですって?」

 

「ですからおおよそ500から700種類ですって」

 

「・・・・・・」

 

「・・・・・・」

 

「じゃあ大家さん、数の方はどうなってんです?」

 

「数ですか?あんまり言いたくはないですが、いいんですか?」

 

「知りて〜から聞いてんじゃね〜ですか、早く言ってくださいよ!」

 

「そうですか。じゃあ言いますよ。いいですね?じゃあ行きますよ。先生に教わってきちんと口の手入れができている人で、おおよそ2000億個だそうです」

 

「えっ2000億??口の中に?2000億個?」

 

「いや〜そりゃびっくりですね、大家さん。さすがの俺もそこまでとは知りませんでしたよ」

 

「それじゃあ大家さん、あっしみて〜に手入れが全然できてね〜やつはどうなんです?」

 

「そうですね、与太郎さんみたいに適当にやってる人の場合は、4000から6000億個じゃないかって言ってましたよ、先生」

 

「あ〜〜〜〜〜」

 

「・・・・・・」

 

 

先生は寝てるし、与太郎さんと源内先生は目がポチポチってなってるしで、すっかり盛り下がってしまいましたよ(笑)。

 

「・・・・なんてね・・・じつはね、与太郎さん」先生、復活です(笑)。

 

あらあらまた長くなってしまいました。続きは次回。

 

おあとがよろしいようで!

 

えっ、プリベンション、なにそれ?その16

こんにちは! 守谷市古谷歯科医院 古谷 容(いるる)です。

 

「ハイボールでむし歯予防ができたんじゃ、こちとらしょ〜べ〜上がったりだぜ!」

 

 

この衝撃的な発言を残し、先生は早くも撃沈してしまいました。

多分これは先生一流の冗談で(歌舞伎調だし)、この後に「なんてね」とか云って「じつはね、与太郎さん・・・・」なんて話が始まる予定だったんでしょう。ところが意外に早く撃沈してしまったものですから、この歴史的発言だけが4人の、いや正確には残り3人の耳にと云うか脳にと云うか・・・に残り、せっかくハイボールの爽やかさで盛り上がっていた“雰囲気”がシュワシュワ〜っと水の泡にしてしまいました(ハイボールだけに)。

 

 

「あらあら先生どうしちゃったのかね、変なこと云って寝ちゃったし、しょうがね〜なまったく」

 

「まあまあ源内先生、いいじゃないですか、先生はあんまり強くはないんですよ。でもうまいうまいって、ねえ、何杯飲みました?」

 

「そうですね、何杯飲んだんでしょうね。おけいちゃ〜ん、先生何杯飲んだ?」

 

「ちょっと待ってくださいね、え〜と、そうですね3杯ですかね」

 

「3杯ですかい。そりゃあ飲み過ぎってもんですよ、ねえ大家さん(飲み過ぎはオイラだけじゃね〜ぜ)」

 

「そうですね、先生にしてはちょっと飲みすぎですかね」

 

「俺がハイボール紹介しちまったからだな(悪かったかな)」

 

「源内先生、そんなコタ〜ね〜ですよ、ねえ大家さん」

 

「そうですよ、こんな美味しいもの教えてくれて感謝してるんですよ」

 

「そう云ってくれたらありがたいけど・・・」

 

「それにしても先生のあの一言は・・・」

 

 

そうです、あの一言は問題なんです。何しろこの一言は私が“本物の歯科医療”について学び始めるきっかけになったのですから・・・。もっとも大昔の話ですが・・・。

 

「先生、そんな予防なんて云ったって、むし歯がなくなったらおれたち、どうやって食って行くんだ?!」

 

懐かしいです。でも今では私にきっかけを作って背中を押してくれた大恩人のような一言と感謝すらしています。ありがたいことです。

 

 

「あっ!!」「あっ!!」「あっ!!」

 

横になって寝ていた先生が突然ガバッと起き上がり、

 

「・・・・なんてね・・・じつはね、与太郎さん・・・」と口走ったかと思うと、またこてっと寝てしまいました。

 

「・・・・・・」一同唖然です。

 

とまあ一同凍りついたところで、この続きは次回!

おあとがよろしいようで!

えっ、プリベンション、なにそれ?その15

こんにちは! 守谷市古谷歯科医院 古谷 容(いるる)です。

 

とうとう4人は神田はやぶそばで、あろうことかハイボールで乾杯しているようです。何ということでしょう。しかも昼間っからですよ。でも、うらやましい〜(笑)。

 

 

「かんぱ〜い!!」

 

「これこれ与太郎さん、そんなお気な声出しちゃいけませんよ。他のお客さんに迷惑じゃないですか」

 

「まあまあ大家さん、大丈夫ですよ、みんな呑んでるし、それに知った顔ばっかですから」

 

「それもそうですね。でもだめですよ、あんまり騒いじゃ!」

 

「わかりましたよ大家さん、静かに飲みますよ、静かにね。それにしてもなんですかこの爽やかな飲み心地は、ねえみなさん」

 

「そうですね、なんか口の中でシュワシュワ〜って」

 

「そうでしょ、大家さんはどうです?」

 

「そうですね、なんか今まで味わったことがない感じですね。長いこと生きてきましたけれど、ハイボールでしたっけ、うまいもんですね、これは(しんみり)」

 

「何とも云えないくらい爽やかでしょ?」

 

「そうっすね、源ちゃん。あっいけね、源内先生(汗)」

 

「源ちゃんでいいよ、与太さん、源ちゃん与太さん、でいいじゃないの」

 

「そうっすか、ありがたいっす。それにしても、なんか嬉しくなっちゃいますね。それに、なんだか何杯でもいけそうって感じじゃね〜ですか」

 

 

まあまあ4人共、先生や大家さんまで調子が出てきたみたいですね。そんなにうまいんでしょうか、ハイボール(笑)。そんなこんなしているうちに与太郎さんが、

 

 

「するって〜と、あれですかい先生」

 

「なんですか与太郎さん」

 

「いえね、こんなにシュワシュワなら、腹ん中のバイ菌なんかイチコロじゃね〜かって思いましてね。ましてや口の中なんて瞬殺でしょ。そうすりゃあむし歯とかなんとかも一発でなんとかなっちゃいますね。こりゃサイコ〜だぜ(飲み込む前にクチュクチュしないとね)」

 

「えっ?何言ってんだい与太さん、そんな虫のいいこと事あるわけね〜っての、ねえ先生(ったく何言い出すかと思ったら)」

 

「あるわけないですね、残念ですけど」

 

「でしょ?」

 

「え〜なんでです?先生」

 

「なんでですだと?ふふふ、ハイボールでむし歯予防ができたんじゃ・・・」

 

「ハイボールでむし歯予防ができたんじゃ、なんです?」

 

「こちとらしょうべ〜あがったりだぜ」

 

「・・・・・・(さむっ)」

 

 

あららら、何やらおかしなことになってきましたよ。先生もかなり回ってきたんでしょうか(笑)。なんか人が変わったようですね。どうなっちゃうんでしょう?いやですね、酔っぱらいは(笑)。

 

この続きは次回!

 

では、おあとがよろしいようで!

えっ、プリベンション、なにそれ?その14

こんにちは! 守谷市古谷歯科医院 古谷 容(いるる)です。

 

先生と源内先生にばい菌について聞けると思いきや、話はまたまた横道に・・・。

まっ、どちらにしても大した話ではないようですので、もう少しお付き合いお願いいたします(笑)。

 

 

「それって酒なんですかい?」

 

「そうだよ、西洋の酒でね、え〜とね、ウイスキーって云うんだ」

 

「ウイスキーってんですかい。なんかハイカラでいい感じっすね」

 

「だろ〜?またこの色がね、琥珀色がたまんないんだよ。それでね、西洋人はこれを小さなガラスの器で呑むんだ、これがまたきつくてな、か〜って感じ」

 

「ほ〜、でも源内先生、あっしたちが呑む日本のなん酒はそのまま飲んでも、か〜ってことにはなりませんよね」

 

「そうだね、やっぱり西洋人は体つきが違うように俺たち日本人とはぜんぜん違うんだ。俺たちにはきついんだね、ウイスキーは」

 

「で?」

 

「そこでね、このウイスキーをね、水や炭酸で割るんだよ。そうすると俺たちにもすんなりと飲めるんだな、これが。どうだい与太さん、呑んでみるかい?」

 

「へい!飲みたいっす(やった〜)」

 

 

「おいおい与太郎さん、もうお酒は充分呑んでるじゃないですか。そのうえにハイボールなんて、知りませんよ、さっきの話はどうなってるんです?」

 

「さっきの話ですかい?」

 

「松の湯での話ですよ、もう忘れたんですか?」

 

「おやおや大家さん、なんですその話と云うのは?」

 

「いえね、先生、ご存知とは思いますが、こいつは大酔っぱらいで、先日も大酒呑んで大立ち回りで、寿司勝のご夫婦やこいつの女房にえらい迷惑をかけたんでね、ちょいと説教したんですよ。それもついさっきのことでしてね、ここへ来る前の松の湯でのことなんですよ」

 

「あらら、そいつはいけね〜な、与太さん。酒は呑んでもいいけど、人様に迷惑かけちゃいけね〜よ。な〜そ〜だろ?もういい大人なんだし所帯も持ってるんだから。ね〜先生」

 

「そうですね、大立ち回りはよろしくないですね」

 

「・・・・・」

 

「でもね大家さん、どうでしょう、ここはこの源内に免じて、一杯だけ。な〜に、このハイボールは悪酔いしないってもっぱらの評判ですから。いいでしょ大家さん、ね?」

 

「本当ですか?にわかには信じられませんが、源内先生がそうおっしゃるのなら今回だけ良しとしましょうか。与太郎さん、一杯だけですよ、約束ですよ、いいですね!!」

 

「えっ、いいんですかい大家さん?ありがて〜な〜まったく。ありがと〜ならいもむしゃぁはたちってね!ねえ大家さん」

 

「まったく与太郎さん、まるで寅さんみたいじゃないですか」

 

「まあまあ大家さんそう言わずに、じゃあおけいちゃん、与太郎さんにもハイボールね」

 

「は〜い」

 

「そう云うことならどうです大家さん、われわれもいってみませんか、ハイボールとやらを」

 

「そうですか、あまり気が進みませんが先生がそうおっしゃるなら試してみましょうか」

 

「そうですかい、そうこなくっちゃ、ね、大家さん大好き!おけいちゃ〜ん、ハイボール二つ、そう追加ね、全部で4つだよ」

 

 

みなでワイワイやっている内にハイボールが揃いましたよ。コップの底の方から小さい泡がブクブク上がってきていて、とってもきれいです。

 

 

「うわ〜きれいっすね。こんなの見たことないっす、氷も浮いてるし、泡がブクブクしてるし!!」

 

「そうですね。私も初めてです」

 

「えっ先生もですかい。みなさん、そんなに見とれてないで早く乾杯しましょうよ。じゃあ不肖あっし与太郎が音頭を・・・」

 

 

あらあらまたいつものようなことに・・・(笑)。

どうやら“ばい菌”の話は当分出てこないのでしょうか。大変なことです。このブログの趣旨が・・・(笑)。

おあとがよろしいようで!

えっ、プリベンション、なにそれ?その13

こんにちは! 守谷市古谷歯科医院 古谷 容(いるる)です。

 

「あら、源ちゃん、あっ違った源内先生!いらっしゃい!」

 

 

おやおやインターネットの生みの親、源内先生が登場しましたよ。でもエレキテルの話は聞いたことありますけど、インターネットまではちょっと・・・まっいいか(笑)。

 

 

「あらっ与太郎さん、急に飛び出していったので心配していたんですよ」

 

「・・・面目ありません(こんな所で会うとは・・・)」

 

「まあ先生まで、どうしたんですか今日は?珍しいですね、お二人ご一緒なんて」

 

「いやいやおけいちゃん、ちょうどそこの角で先生にバッタリお会いしたもんだから、どうですご一緒しませんか、ということになったんだ、ねえ先生」

 

「はい」

 

「そうだったんですか。先生もお久しぶりです」

 

「ホントだね、ここの所ちょっと忙しくてね。おや大家さんもいらしてたんですか。そうでしたね、大家さんと与太郎さんはお友達でしたね」

 

「止めてくださいよ先生、こんな酔っ払いと友達だなんて・・・(おけいちゃんとおんなじ事を・・・)」

 

 

「どうです、せっかくですからご一緒に」と大家さん。

 

さすが年長者です(笑)。

 

「そうですか、ではそうさせてもらいましょう、先生いいですか?」

 

「もちろんです」

 

 

ということで、4人で呑むことになりましたよ。なにやら楽しそうですね。私も参加したいくらいです(笑)。

 

 

「ところで与太郎さん、なんで話の途中で飛び出して行ったんです?」

 

「だって先生そうでしょう、身体中ばい菌だらけって言われてね、そりゃあ気持ち悪くなりますよ誰だって、そんで松の湯へ行ってひとっ風呂浴びなきゃって・・・そしたら大家さんが居て、説教されるは、1兆だ100兆だって脅かされるはで、散々だったんですよ(それに架純ちゃんまで・・・)」

 

「まあまあ与太郎さん、そう云いなさんな、ちょうどいいじゃないですか」

 

「なんでです?」

 

「だって、先生とそれに源ちゃん?あっもとい、源内先生もいらっしゃるんですから、何でもお聞きしたらいいじゃないですか」

 

「たしかにその通りですね。じゃあ聞いちゃおうかな(笑)」

 

「なんです与太郎さん、先生にものをお聞きするのに“聞いちゃおうかな”はないでしょう、聞いちゃおうかなは!」

 

「まあまあ大家さん、そんなことより先生方、なににしますか、お飲み物?」

 

と、おけいちゃんが割って入りましたよ。さすがプロですね(笑)。

 

 

「え〜と私は熱いのを。源内先生はどうします?」

 

「私はね、ハイボールを」

 

「はい!」とおけいちゃん。

 

「なんです、そのハイボールってやつは、源内先生」

 

「いやいやこれはね与太郎さん、長崎で流行ってる西洋の飲み物でね、これがまた旨いのなんのって、シャワシャワって喉越しがね、これがたまんないんだよ」

 

「酒なんですかい?」

 

 

あらあらまた話があらぬ方向へ行ってるようですよ(笑)。肝心のばい菌の話はどうなっていくのやら。続きはまたこの次に。

 

では、おあとがよろしいようで(笑)。

 

えっ、プリベンション、なにそれ?その12

こんににちは!守谷市 古谷歯科医院 古谷 容(いるる)です。みなさんご機嫌いかがですか?

 

皮膚には1兆個の細菌がいる、と聞いた与太郎さん。私たちと共生して皮膚に潤いを与え、よろしくない細菌などの侵入を防いでいる、とも聞きました。

 

でも、「気持ち悪っ!」って気持ちは変わりません。

 

 

「じゃあ与太郎さん、お腹の中にはどのくらいのばい菌がいると思いますか?おへその下辺りなんですがね・・・」」

 

「へその下あたりですかい・・・下っ腹ですね?」

 

「そうなりますね」

 

「でもね、大家さん、確かに皮膚にはいるかも知れね〜ですがね、百歩譲ってですよ、でも身体の中にはいね〜んじゃね〜ですか、大家さん。さすがにまずいっすよ、ばい菌が腹の中にいたら、そうでしょ?」

 

「確かにそうですよね、でもね与太郎さん、どうもそうでもないみたいなんですよ、実際はね・・・」

 

「と云うと?」

 

「いいですか心してよ〜くお聞きなさいよ、あなたのお腹の中にはね、100兆個のばい菌が・・・」

 

「ひゃひゃひゃっ、ひゃくちょ〜〜っすか??なんですか、それは??正気ですか大家さん??よく平気でそんなこと言えますね」

 

「いやいや与太郎さん、私も初めは驚きましたよ、なにしろ皮膚より10倍も多いんですから」

 

「ぎゃあ〜〜〜〜!!」

 

 

と大声を出して腰を抜かした与太郎さんでした。それを見ておけいちゃんが飛んできましたよ。

 

 

「どうしたんです与太郎さん、大っきな声出して、ほかのお客さんに迷惑じゃないですか!!」

 

「・・・・・・(酒をくれ!)」

 

「いやおけいちゃん実はね、身体にいるばい菌の話をしていたんですよ」

 

「どんな話しです?」

 

「お腹には100兆個のばい菌がいるって話ですよ」

 

「あ〜〜な〜んだ、その話ですか、私も聞きましたよ、ビックリしますよね」

 

と意外とあっさり。拍子抜けした大家さんは、

 

「えっ、何で知ってるんです?誰から聞いたんです?」

 

「源ちゃんからです。源内先生です(それがなにか?)」

 

 

おけいちゃんのこの一言に、さすがの大家さんも絶句。平静を装うように盃を重ねるのでした(笑)。

 

とその時、ガラガラッと入ってきたのは、

 

 

「あら、源ちゃん、あっ違った源内先生!」

 

 

とまあ新たな展開ですが、今日はここまで。続きは次回。

おあとがよろしいようで(笑)。

 

えっ、プリベンション、なにそれ?その11

こんにちは! 守谷市古谷歯科医院 古谷 容(いるる)です。

 

酔っ払って寝ちゃう前に大家さんからばい菌の話を聞きたい与太郎さん。うまくいくでしょうか。それにしても昼酒は・・・・(笑)。

 

 

「ちょっと待って下さいよ、大家さん。ちょっとペースが早くないですか?」

 

「えっ、そうですか?いつもとおんなじですけどね」

 

「それより、大家さん、源ちゃんが作った、インターネットとやらで調べたんでしたよね、ばい菌」

 

「そうそう、そうでした」

 

「その話を聞きたいんです。結局ばい菌だらけなんでしょ、あっしは?先生が言う通り・・・」

 

「そうらしいですね。私もビックリして信じられなかったんですが、調べるまではね」

 

「そのインターネットってやつですね」

 

「そうなんです。これはとても便利でね、チャカチャカってやるとなんでもすぐに答えが出るんです」

 

「へ〜、そんな便利なものがこの世にあるんですか。横丁の角にいる八卦占いの先生みたいなんですかね」

 

「あはは、そうかも知れませんね(笑)あの先生も元は赤穂のお武家様だったんですがね、あの一件でね・・・、ままっ与太郎さんもどうです、一杯」

 

「いやいやあっしは燗は苦手で、これでやってますんでご心配なく(やっぱ酒は冷でなきゃな)」

 

「そうでしたね、じゃあ私も手酌で・・・」

 

「そんで大家さん、その占いの結果はどうだったんです?」

 

「そうなんですよ与太郎さん、心して聞いてくださいよ」

 

「へい!」

 

「じゃあそうですね、どこのばい菌の話しをしましょうかね、与太郎さんが松の湯に来たきっかけ、体の表面ですね、つまり皮膚、知ってますか、皮膚?ゴシゴシやりたいんでしょ?」

 

「そそうですけど、それがなにか・・・」

 

「皮膚にはね、つまり与太郎さんの体の皮にはね、なんと1兆個のばい菌がいるんですって、1兆個ですよ」

 

「えっ、いっちょ〜こですかい?1兆個って何個なんです?大家さん、情けね〜んですがね、あっしは10までしか数えられないんすよ・・・ひ〜ふ〜み〜ってね(指は10本しかね〜し)」

 

「まま、10まで数えられれば充分ですよ、いいですか、1兆と云うのはね、10を12回かけた数字なんです」

 

「10と10を掛けると100ですかい?」

 

「凄いじゃないですか、そうやって12回繰り返すんだそうですよ。100に10を掛けると1000。そうやっていくとその内1兆になるんです」

 

「するって〜と大家さん、とてつもなくたくさんの山のようなばい菌があっしの皮に住んでるってことになるじゃね〜ですか、生きてるんですかい、気持ち悪っ!!大家さんこんな所で呑んでる場合じゃね〜ですよ、松の湯いきましょう!!」

 

「まあまあ、何を言ってるんですか、今さっき浴びてきたばっかりじゃないですか。いいですか、これはね誰でもおんなじなんですよ、誰もね、私も、あそこにいるおけいちゃんも、あっそうそう、なんでしたか、架純ちゃんでしたっけ、お気に入りの」

 

「えっ架純ちゃんがどうしたんです?ままま、まさか架純ちゃんも!?やっぱり?(先生とおんなじことを・・・)」

 

 

まだ濡れている手ぬぐいを片手に立ち上がりかけた与太郎さん。またまた架純ちゃんもばい菌だらけと聞いて、へなへなと座り込んでしまいましたよ(笑)。

 

それにしても皮膚常在菌が1兆個とは、恐ろしい数字ですね。人によって数や種類は違うといいますが、人間と共生しているようです。そして汗や皮脂を食べ、酸性のうんちやおしっこを出し、皮膚を弱酸性に保ち、結果しっとりとした潤いのある肌を作り維持しているということです。

 

以上、聞いた話です(笑)。この続きは次回。おあとがよろしいようで!

 

 

えっ、プリベンション、なにそれ?その10

 

こんにちは!守谷市古谷歯科医院 古谷 容(いるる)です。

 

松の湯で説教されてる与太郎さん、大家さんと一緒にやっと風呂から上がれましたよ。でも、肝心のばい菌の話はいったい・・・・。

 

「は〜〜〜〜、やっぱり風呂上がりの牛乳は格別ですね、大家さん」

 

ついさっきまでしゅんとしていた与太郎さん、牛乳で元気回復のようですね(笑)。

 

「どうです大家さん、これから“藪”にでも繰り出しませんか?(大家さんのおごりで)」

 

・・・とは、何とも反省のかけらも見られませんね、この人には。

 

渋る大家さんを強引に説得し、結局二人は“藪”へ。昼から一杯やろうって寸法でしょうか(笑)。

 

「ちわ〜」

 

「いらっしゃい、あらお二人揃って、いいですね」

 

「どこがいいんですか、おけいちゃん、こんな酔っぱらいと二人なんて(迷惑なんです、実際)」

 

「まあまあ、大家さんそんなこと言わないで、何にします?あっしはね、とりあえず冷でいいから酒持ってきて、安いのでいいんだよ、そういつものやつね。えっ、つまみ?え〜と、じゃあ焼き味噌で、大家さんはどうします、いっしょでいいですか?」

 

「私はイヤですよ冷なんて、“冷酒と親の小言は後から効いてくる”って云いますからね。私には熱いのお願いしますよ、つまみはね、じゃあ私は、塩辛お願いします」

 

 

“いい歳をして親の小言もないもんだぜ”とあきれ顔の与太郎さんを他所に、大家さんも決して嫌いな方ではないので、

 

「では少しだけ頂きましょう」なんて云いながらちびちび始めたのでした。

 

 

「ところで大家さん、ばい菌の話の続きなんですが・・・」

 

「ばい菌?ああそうでした、ばい菌の話でしたね。私も先生に“ばい菌だらけ”って言われてびっくりしたという話でしたね」

 

「そうです。それが何でか知りませんがね、あっしの酒癖の話になっちまって・・・」

 

「アハハハ、何ででしょうね。あっ、そうそうそうでした、“自分では気が付かないことってたくさんありますよ”という話しでした、そうでした」

 

「気が付かないで平気でいても実はってことありますよってことでした。余所様の目で見たらって話とか」

 

「そうでしたね。今日までそんなこと思ってもいなかったのに、先生から“ばい菌だらけ”って言われて、それから、汚いって思うようになり、いてもたってもたまらず松の湯に来たんでしたね?」

 

「そうっすけど・・・」

 

 

と、飲みながらの話ですので、また変な方向へ行くかもしれませんよ(笑)。

 

 

「私も先生にそう言われてびっくりしたってことは話しましたか?」

 

「つい今さっき言ったじゃないですか、大家さん大丈夫ですか?まっ一杯どうぞ」

 

「おっとっと。それで私も心配になってね、インターネットで調べたんです」

 

「インターネット?なんですそれ?」

 

「あら、あなた知らないんですか、インターネットですよ。ほら最近、讃岐から出てきて隣町に住んでいる、発明家の、え〜と、そうそう平賀、平賀なんていいましたかね、有名なお人ですよ。おけいちゃん知ってますか?」

 

「なんですか?」

 

「平賀って言う発明家、知ってる?」

 

「あ〜、源ちゃんね。源内先生でしょ?知ってますよ、知ってるなんてもんじゃないですよ」

 

「えっ?」

 

「うちのお客さんですから・・・源ちゃん」

 

 

とまあ、なかなか本題に入れないご両人です。

 

おあとがよろしいようで、この続きはまた(笑)。

えっ、プリベンション、なにそれ?その9

えっ、プリベンション、なにそれ?その9

 

こんにちは!守谷市古谷歯科医院 古谷 容(いるる)です。

 

「え〜い、もったいぶらないで早く教えてくださいよ!」

 

こぶしを握ってガバッと立ち上がった与太郎さん。結果“一物”が大家さんの鼻先に・・・。

 

 

「止めて下さい、与太郎さん、汚いもの目の前に出さないで下さい!」

 

「あっすいません、失礼しました。でも汚いものはないですよ、大家さん(よ〜く洗ったからきれいだし)」

 

「そうですか、でも汚いものは汚いものです。自分ではそう思っていなくてもね、よそ様から見たら汚く感じるってこともあるんですよ。まっ座りなさんな」

 

「・・・・(せっきょう??)」

 

 

なにやら大家さんはひとこと言いたいことがあるみたいです(笑)。

 

 

「一昨日の晩の事ですよ、憶えてますか?」

 

「へい、豆腐屋のサダと一杯やってましたけど・・・それがなにか」

 

「それがなにかじゃないですよ、まったく!どこで呑んでたんです?」

 

「最初は飯田屋。どぜうで一杯やりました。駒形にしようか飯田屋にしようか迷ったんですけど、やっぱり飯田屋にしました。いや、うまいのなんのって、酒は進むし、たまんないっすね、どぜう、ごぼうがね・・・」

 

「なにがごぼうです、そこで終わったわけじゃないでしょ?最後はどこだったんです?」

 

「え〜と、それがですね、よく憶えてないんですよ。情けないことに。昨日サダに会ったんで聞いてみたんですが、サダも覚えてないって・・・」

 

「ほ〜らごらんなさい、こういうことなんです、私が言ってるのは。いいですか、私のほうがよっぽど知ってますよ。サダは豆腐屋ですから、朝が早いんで、帰るって何回も言ってたのに、お前さんはそんなことには耳も貸さず、夜中中引っ張り回し、もうネタがないっていう寿司勝でゴネて大暴れだったそうじゃないですか」

 

「・・・・」

 

「みねちゃんも泣いてましたよ。正体がなくなったお前さんを寿司勝の親父とおかみさんで送ってきてくれたんですからね。平謝りでしたって、みねちゃん」

 

「・・・・」

 

「こういうことなんですよ、いいですか、自分ではいいと思ってやっていることでもね、世間から見たら、目を覆いたくなる、ということもあるんです、一昨日のお前さんのことですよ、どうです?」

 

「・・・分かりました分かりましたよ大家さん、もう勘弁して下さい。これからみんなに謝ってきますから、よ〜く分かりました、以後気を付けますから」

 

「一番は誰に謝るんです?」

 

「そりゃあ寿司勝のおやじと・・・」

 

「違います、みねちゃんでしょ?一番は」

 

「・・・だから今朝機嫌が悪かったんだ・・・」

 

「まったく幸せなお人ですよ、あなたは・・・」

 

「・・・とと、ところで大家さん。ためんなるお話の途中で失礼なんですけど、今の話とばい菌の話はなんかつながりはあるんですかい?(関係ないんじゃ?)」

 

「・・・・」

 

 

あれあれ?なにかちょっと話がずれてきちゃったようですよ。何を言ってるんでしょう?大家さんも熱い湯に長いこと浸かってたので、頭がぼ〜っとしてきちゃったんですね。それでいつもの説教口調に・・・。

 

 

「ままっ、大家さん大家さん、よ〜く分かりました。顔真っ赤ですよ。ちょっと上がりませんか?お〜い、トメ!!」

 

「うるさいな、手を離しなさい、トメ、大丈夫ですよ、離しなさいって!!」

 

「分かりました、はいはい」

 

「何がはいはいです、年寄り扱いしないで下さい!」

 

 

というわけで風呂から上がった二人です。

 

今日はこのへんで、おあとがよろしいようで(笑)。

 

 

 

えっ、プリベンション、なにそれ?その8

こんにちは! 守谷市古谷歯科医院 古谷 容(いるる)です。

 

口の中は言うに及ばず、身体中ばい菌だらけと先生から聞かされた与太郎さん、「やっぱ、先生、ひとっ風呂浴びてきます、じゃあまた〜」と飛び出していったのでした。

 

「あっ与太郎さん、まだ話が・・・」

 

 

「ったく、身体中ばい菌だらけなんてちょっと信じられないぜ、まして架純ちゃんもだなんて、云うにことかいて・・・(失礼な)」

 

 

なんてブツブツ云いながら歩いていると、いつの間にか松の湯の前。ちょうど玄関前を掃除中の三助のトメが、

 

「あれ与太郎さん、朝浴びたじゃね〜ですか。なんです、朝浴びて昼もだなんて、豪勢じゃね〜ですか、でも、なんかあったんすか、暗い顔して・・・」

 

「豪勢でも何でもね〜し、なんにもね〜よ、うるせ〜な」

 

「おっ、ご機嫌斜めですか(笑)」

 

「うるせ〜っつの」

 

「あっそういや〜、大家さん入ってますよ、ついさっきです」

 

「えっホントかい?ちょうどいいや、大家さんに話し聞いてもらおうかな」

 

 

大急ぎで着物を脱ぐと、

 

 

「ちわ〜、ご無沙汰しています、大家さん、お元気そうで何よりです」

 

「お元気そうで何よりって、なんです気持ちの悪い、どうしたんです、何かあったんですね、その顔は」

 

「・・・・」

 

「図星ですね、話してみなさいよ、誰も居ないんですから(大丈夫かねこの風呂屋は)」

 

「いえね、大家さん、実はさっき先生ンとこへ行ってきたんですよ」

 

「ほ〜、それで?」

 

「・・・、あっしはばい菌だらけって言われたんです」

 

「あはは、ばい菌の話しですか。そうですか、その話は私も聞きしましたよ。ためになる話だったでしょ?でも、それがどうしたんです?」

 

「あっしはそりゃあ汚ね〜からいいにしても、架純ちゃんもだって云うから帰〜ってきたんです(プイッとね、ケツまくっちゃうよ)」

 

「えっ架純ちゃん??なんですそれは?」

 

「まっ、いいっすよこの話は・・・(ご老体には関係ないし)」

 

「そうですか。でも、それって、むし歯菌の話ですね?」

 

「そうです。むし歯の原因はあんころ餅やおはぎじゃないって、先生そう言ってました(日本酒も違うって・・・)」

 

「いいじゃないですか、あ〜たのむし歯の原因が分かったんですから」

 

「でも身体中ばい菌だらけって・・・」

 

「やっぱりね、実は私もそう言われてびっくりしましてね、いろいろと調べたんですよ」

 

「えっ、そうだったんですかい、大家さんもビックリしたんですね」

 

「そりゃあそうですよ。それでね、分かったんです」

 

「え〜い、もったいぶらないで早く教えてくださいよ!」

 

 

というわけで、二人とも顔が真赤になってきましたので、今日はこのへんで。

 

おあとがよろしいようで(笑)。